気管支性肺嚢胞 キカンシセイハイノウホウ

初診に適した診療科目

気管支性肺嚢胞はどんな病気?

肺内に異常な量の気胞が形成されることで起こる病気である嚢胞性肺疾患には、気腫性肺嚢胞と気管支性肺嚢胞とがあります。後天的な原因による場合が多い気腫性肺嚢胞とは異なり、気管支性肺嚢胞は多くが先天性です。普段は特に気になる症状はありませんが、感染症が嚢胞内部に生じた場合や臓器による圧迫、咳や気管支呼吸困難を起こした際の圧迫があります。

主な症状

気管支性肺嚢胞では、無症状の例を除くと、肺炎を起こしやすくなり、嚢胞が肺を圧迫するので、呼吸時に喘息発症時のようなゼロゼロとした音を発生させます。呼吸障害の症状を出すこともあり、酷い時は呼吸困難に陥ります。また、呼吸障害により血液中の酸素濃度が低下した場合は、体表が青紫色に変色するチアノーゼ症状を引き起こすことがあります。

主な原因

気管支性肺嚢胞の原因はそれほど明確には分かっていませんが、肺の胸膜近くにある肺胞などに空気が貯まり過ぎた状態になってしまうことで起こるものです。それほど痛みが伴う事はないですがおかしな姿勢で呼吸を繰り返していたり、気圧の変化が大きい環境にいること等で肺胞内のたまった空気が出入りできずにそのまま溜まってしまうことで発生します。

主な検査と診断

気管支性肺嚢胞の主な検査方法は、胸部のレントゲン検査です。レントゲンを使用した検査では、この気管支性肺嚢胞の症状に特有の、のう胞の臓器の圧迫が確認されるために、心臓、肺、心膜、横隔膜など身体の各所に異常を伴うことがあります。その為、このレントゲンの画像を解析し、これらの臓器周辺の箇所を重点的に検査する事が一般的な手法となっているのです。

主な治療方法

気管支性肺嚢胞の基本的な治療法は、病状の進行具合を見て手術が行われます。この疾患が先天的なケースについては、外科的な手術により摘出する治療が行われます。又、痰が多くみられる場合は、痰を排出する治療も組み合わされます。又、後天的な気管支性肺嚢胞の場合は、身体に不具合を与える可能性もあるので、治療法として、のう胞や肺組織の切除が行われます。