視神経脊髄炎

視神経脊髄炎はどんな病気?

視神経脊髄炎とは、神経の中でも主に視神経と脊髄を繰り返し障害する病気のことであり、以前は多発性硬化症の一部と考えられていました。血液中のアクアポリン4抗体が病気の原因と考えられていて、主に女性に発症することが多いです。しつこいしゃっくりや吐き気などが病気の始まりだとされており、症状は視神経や脊髄の炎症が何度も出現します。

主な症状

視神経脊髄炎の症状は、視神経や脊髄が炎症することによって起きます。しつこく起きるしゃっくりや、吐き気から病気が始まります。そして、進行すると、それらを繰り返すことが多くなります。視神経の炎症については、両目に起こることもあり、重度の場合は失明に至ることもあります。脊髄の炎症については、体の一部に感覚障害が起こり、重度の場合には、運動麻痺や排尿障害が見られることもあります。

主な原因

視神経脊髄炎の原因は、血液中の抗体が要因であると考えられています。現在においても未だ明確な病気の要因はなされていないものの、血液内で水チャンネルとして機能するアクアポリン4というタンパク質抗体が作られることによって、中枢神経の細胞が阻害されることが引き金となり、その結果としてこの病状を発症させる要因であると推定されています。

主な検査と診断

視神経脊髄炎の検査方法は、一般的な血液検査や尿検査、便検査ではなく、脱髄の検査を中心に行います。細胞数(主にリンパ球)や総蛋白の増加を調べ、さらにIgGの増加を認めるために、血清及び髄液中のIgGの値とアルブミン酸を使用して算出するIgGIgGindexを用いるとわかりやすいです。また、IgGは電気永動によってオリゴクローナルバンドとしてとらえられます。

主な治療方法

脊髄の障害である視神経脊髄炎は血中にある抗体の病気であり、男性よりも女性のほうが発症するケースが多いです。治療法は脊髄の炎症が悪化した場合にはパルス療法と呼ばれるステロイド剤を大量に投与する方法がとられます。又、脊髄の炎症は一度おさまっても、再発する危険性があるためにステロイド剤の投与は定期的に行っていく必要があります。

視神経脊髄炎の初診に適した診療科目