後腹膜腫瘍

初診に適した診療科目

後腹膜腫瘍はどんな病気?

後腹膜腫瘍とは、後腹膜にできる腫瘍の総称です。良性腫瘍と悪性腫瘍があり、悪性腫瘍の方が多く見られます。悪性腫瘍の場合は、早期発見が困難で、進行した状態で発見されることが多く、経過はよくありません。症状は、初期に現れることは少ないです。腫瘍が進行すると、臓器が圧迫され、腹痛や嘔吐、排尿障害などのさまざまな症状が現れます。治療としては、外科手術、放射線療法、化学療法があります。

主な症状

後腹膜腫瘍の症状は、特に身体に現れる状況はなく、時々全身のだるさや倦怠感、慢性的な腹痛、体重の減少など様々な状況が現れます。また、内部で腹部を圧迫するため十二指腸狭窄や尿管を狭窄して尿が出にくくなったりする事もあります。腹膜腫瘍の中には中皮腫などのガンが疑われる場合もあります。腹部腸満感は似ているため早期診断が必要となります。

主な原因

後腹膜腫瘍は、後腹膜腔にある結合組織、脂肪組織、神経組織、筋組織、血管、リンパ管など、あらゆる組織から腫瘍が発生します。原因こそ明らかになっていませんが、他の腹膜腫瘍と同様、アスベスト(石綿)が最も関連性が高いものと考えられています。また、本疾患には良性と悪性が存在しますが、大半は悪政になるうえ、他臓器のがんが転移して起こることも想定されています。

主な検査と診断

後腹膜腫瘍の検査方法は、はじめにアスベスト等の曝露歴の有無を診察・問診します。次に腹部CT検査や腹部超音波検査、シンチグラムが腫瘍の広がりを判断するのに最も有用な検査です。しかし、これだけではまだ確定とは至らず、確定診断には腹水の細胞診が確実とされていますが、細胞診での判定は簡単なものでは無く、鑑別診断が困難な場合もあります。

主な治療方法

後腹膜腫瘍の治療法は、手術、放射能療法、化学療法など、病理組織型によって異なりますが、最も効果的な方法は、手術による摘出です。腫瘍がかなり大きい場合でも、良性の場合は積極的に切除が行われます。悪性の場合は、切除しても再発の可能性が高いため、切除が不可能と考えられる場合は、抗がん剤による化学療法や、放射線療法を行われます。