葉状腫瘍

葉状腫瘍はどんな病気?

葉状腫瘍とは乳腺にできる腫瘍です。乳腺線維腺腫に類似している病気ですが、乳腺の小葉内の結合組織が増殖する線維腺腫に対し、線維性間質と乳管上皮が急速に増殖したのを言います。
初期症状は小さなしこりですが、数ヶ月には肥大していきます。通常、痛みはありませんが、場合によっては圧迫感、自発痛、皮膚の発赤の症状がみられます。治療には手術による切除が必要とされます。

主な症状

葉状腫瘍の症状は、乳腺に腫瘍ができます。腫瘍は急速に肥大し、大きいものでは10センチ以上にもなります。はじめのうちは、乳腺線維腺腫に似たしこりで、形は分葉状です。
無痛性の腫瘤ですが、ときには自発痛、圧迫感、皮膚の発赤、皮下静脈の怒張などがみられます。
線維腺腫や発育速度の速い乳がんとの区別は臨床的には困難です。

主な原因

葉状腫瘍の原因は、医学的に完全に解明されていないというのが現状です。
線維腺腫から腫瘍化していくのだという仮説もありますが、完全に実証されているわけではありません。
この病気は、乳腺の腺組織を取り囲む間質細胞が腫瘍化することによって引き起こされるのだということまでは解明されています。

主な検査と診断

葉状腫瘍が疑われた場合、まず行われる検査方法は問診と触診です。乳房の形や皮膚の色の変化などの状態を見ることで診断が可能です。
しかし炎症性乳がんと区別する必要があるため、超音波検査とマンモグラフィーが行われます。超音波検査で分葉状構造の有無が確認できます。さらに細胞診や乳房のしこりに針を刺して組織の一部を摘出して行う針生検を行えばより確実な診断が可能になります。

主な治療方法

葉状腫瘍の治療は基本的に手術で切除します。この腫瘍は再発率が高く、再発を繰り返すと悪性化するリスクがあるため、病変は完全切除が必要です。
そのため、広範囲切除か、乳房切除が推奨されています。

葉状腫瘍の初診に適した診療科目

葉状腫瘍に関連する病名