急性心膜炎 キュウセイシンマクエン

初診に適した診療科目

急性心膜炎はどんな病気?

急性心膜炎は、心臓を取り巻いている心膜の炎症です。心タンポナーデいう状態が急速に進行してしまい、命に関わる場合があるので、迅速な診断が必要になってきます。特に胸が痛んだり、呼吸困難といった症状があります。原因は、悪性腫瘍や感染症、心筋梗塞の後に発症したり様々な原因がありますが、中には特発性の原因が不明なのもあります。治療はそれぞれ原因に合った治療をします。

主な症状

急性心膜炎の症状は、風邪に似た発熱と左肩や左腕にまで広がる胸の痛みがあります。深呼吸や横向きに寝ると痛みが強まりますが前屈みになったり、座ると痛みが軽くなる傾向があります。呼吸困難、せき、嚥下障害が見られます。感染による場合は38度前後の発熱と発汗、悪寒、倦怠感などが現れます。進行していくと血圧低下や意識低下などを起こします。

主な原因

急性心膜炎の原因は、心膜に炎症を与える感染症やその他の病気です。感染症の場合は、ほとんどウイルスの仕業とされていますが、細菌や原虫を含む寄生虫、真菌が引き起こしていることもあります。また、エイズ患者であることや、心臓手術、心臓発作、関節リウマチ、腎不全、外傷、リウマチ熱、甲状腺機能低下症、放射線療法なども要因となります。

主な検査と診断

胸のあたりを聴診すると、独特な心膜のこすれる 心膜摩擦音がしてそれを聴取します。 心電図では誘導でST部分の上昇がみ られ、心嚢液がたまっていると低 電位を示すことがあります。 かぜの様な症状が続く場合は、心筋炎の時と同じように、血液検査でウイルス検索を行います。そうすると炎症部分が認められることが あります。 これが、急性心膜炎の検査方法です。

主な治療方法

急性心膜炎の治療法は、主に入院治療を原則とし、胸痛や発熱などが消退するまでの期間は、しっかり安静にさせます。なお、この安静期間に原因疾患を調べ、明らかになった病態に対しての特異的治療方針が策定されます。通常、胸痛の治療には、アスピリンやインドメサシンなどの非ステロイド消炎鎮痛薬が用いられ、重症の場合には麻薬を使用します。また、原因疾患に対しては、抗生物質や抗結核薬、抗腫瘍薬などを使用します。