急性大動脈解離

初診に適した診療科目

急性大動脈解離はどんな病気?

急性大動脈解離とは大動脈の壁に亀裂が入り、壁が内膜と外膜に分離されることが突然発症する病気です。症状としては突然の激しい胸や背中の痛みがあります。また手や足の痛みがおこることもあります。この病気は早急な対処を必要とする救急疾患です。この病気の治療法としては手術と内科的治療があり、発症した部位によって対処法が異なります。十分な治療を受けず放置していると突然死してしまう可能性が高くなり。

主な症状

急性大動脈解離の症状は、ほとんどは突然背中や胸に引き裂かれるようなと表現される尋常ではない激痛が起こります。痛みが胸から腹、あるいは腹から胸へと移動することもあります。まれに痛みを伴わずに呼吸困難や倦怠感のみが表れることもあります。解離の進行により意識障害や半身麻痺、下肢痛や腹痛が起こると血流障害を発症しており危機的な状況になります。

主な原因

急性大動脈解離の原因は先天性疾患に合併するものと、大動脈疾患に合併するもの、自己免疫疾患に合併するもの、妊娠に合併するものなどさまざまです。また家族性のものや、外傷性、巨細胞性動脈炎、医原性などもあります。また高血圧によるものが一番大きな要因だといわれています。動脈壁がもろくなり、血管壁が薄く剥がれていくのもこの病気の発症のきっかけになります。

主な検査と診断

急性大動脈解離の検査方法としては、まず心電図や血圧、血液検査などでこの病気の疑いがあるとされた場合には、超音波エコー検査が行われ、さらにCTスキャンで調べることで診断が確定します。CTスキャンでは、解離の有無や解離の起こっている位置や範囲、状態などがわかり、即座に判別できます。参考のために、胸部レントゲンを撮ることもあります。

主な治療方法

大動脈に亀裂が入る急性大動脈解離にはどのような治療法が有効なのでしょうか。この病気は動脈のどこに亀裂が入っているかで方法が異なります。心臓から出るすぐ上のところに亀裂が入っている場合は、大出血の可能性があるため、緊急手術の必要があります。これ以外の場所では血圧を下げる内科的療法で対処できる場合があります。しかし手足や胃腸への血流が悪くなった場合には手術が必要になります。