胸腺がんはどんな病気?
胸腺とは、成長期に身体の免疫機能を担うTリンパ球という白血球を作り出すために重要な役割を果たしています。この胸腺は成長とともに退化していくのですが、完全になくなるわけではありません。成長後に退化した胸腺の細胞に腫瘍が発生することがあります。それが胸腺がんです。この病気は腫瘍細胞の増殖の速度もはやく、他の臓器に転移するのが特徴です。
主な症状
胸腺がんの主な症状は、腫瘍が肺や臓器、血管を圧迫することで引き起こされる呼吸困難や胸の痛み、痰と咳、むくみなどが挙げられます。腫瘍の大きさによって程度は変わってきます。早期の場合は何も感じないこともあります。また、合併症により筋肉を使う動きをする疲れやすく、日常の生活に影響を与える重症筋無力症というものも発症することが多いです。
主な原因
胸腺がんの原因は、胸腺の細胞内における細胞が腫瘍になるものであるとされています。細胞が分裂を繰り返し、それがそのまま一つの塊を形成することによって、ひとつの腫瘍をつくりだすのです。そしてその腫瘍がさらなる細胞分裂によって巨大化し、病気へと変化してゆきます。またこれらの大元にはウイルスがいるとも言われていて、ウイルス感染によって生じることがあるとされているのです。
主な検査と診断
胸腺がんの場合の検査方法でおこなわれていくものが胸部x線検査になっていきます。この検査でしらべていくことががんの発見につながります。つぎに行うのが胸部CT検査です。がんの状態や位置などを調べていものになります。MRI検査や超音波検査を合わせて行っていきます。また病理検査では、針生検や胸腔鏡検査、開胸しての検査などもおこなっていきます。
主な治療方法
胸腺がんは、がん細胞に侵された患部を切除する手術を受けることで、病気の進行を食い止めてがん治療を行なう事が出来ます。他にもがん細胞が多く存在している胸腺に放射線を照射して、がん細胞の数を減らす治療法があります。それ以外にもホルモン剤と投与して、がん細胞の動きを止めて胸腺に出来たがんを治す方法があります。抗がん剤を使った治療も効果的です。
胸腺がんの初診に適した診療科目