慢性特発性血小板減少性紫斑病 マンセイトッパツセイケッショウバンゲンショウセイシハンビョウ

初診に適した診療科目

慢性特発性血小板減少性紫斑病はどんな病気?

慢性特発性血小板減少性紫斑病は、突発的に血液中の血小板が減少してしまう症状です。血小板が減少するような明らかな病気や薬剤の使用などのの兆候がなく、突然に発症する病気です。血小板が減少するため、出血しやすいなどの体の症状が表れます。この病気は、自己抗体が自らの体の血小板を、脾臓で攻撃するために起こる病状であると考えられます。

主な症状

慢性特発性血小板減少性紫斑病の症状は、大きさがさまざまな出血班が四肢から顔面、身体全体の皮膚にあらわれます。かゆみや痛みは伴いません。出血しやすくなっているため、皮膚の出血や歯肉出血、鼻出血、月経過多、血便、血尿、脳内出血などがみられます。急性型は小児に多くみられ、慢性型は成人に多くみられます。20~40代の女性に多くみられます。

主な原因

慢性特発性血小板減少性紫斑病は、免疫複合体というウイルスなどを防御するために免疫機能が働いて、それにより抗体が造り出されそれが抗原であるウイルスなどと結合したものが血小板と結合してしまう性質を持つことが原因で発症します。また、この病気は自己免疫疾患の一種として、血小板を抗原とみなして抗体が造り出されることで血小板が減少してしまうことでも発症します。

主な検査と診断

慢性特発性血小板減少性紫斑病の検査方法は、問診や末梢血検査、血液凝固検査などによって行います。問診により、患者から出血しやすい部位や症状開始の時期などについて聞き取ります。また、末梢血検査を行うことで、血液中の血小板の数を確認します。さらに血液凝固検査によって、血液の固まり具合を確認することにより、病気の特定の情報を得ます。

主な治療方法

慢性特発性血小板減少性紫斑病に罹った場合における治療法には、ピロリ菌が陽性である場合には除菌療法と言う抗菌剤によりピロリ菌除菌を行うことで血小板が増加します。除菌療法が効かない時には、副腎皮質ステロイドによる治療を行います。特に口腔内や鼻腔内で出血がある場合には積極的に使用します。さらに、副腎皮質ステロイドでも血小板数を維持できない時には、脾臓摘出を行います。