紫斑病性腎炎

初診に適した診療科目

紫斑病性腎炎はどんな病気?

紫斑病性腎炎とは、細静脈を中心に浸潤(炎症が起きたときにその周辺に集結する白血球やリンパ球のこと)白血球の核が崩壊し壊死する血管炎の1つです。小児の男子に特に多く発症します。典型的な症状として全身に紫斑や関節痛が現れることです。他には腹痛、下血などの消化器症状および腎炎の症状があります。また尿が血尿やたんぱく尿になっていることもあります。

主な症状

紫斑病性腎炎を発症すると、まず足や臀部に紫斑と呼ばれる出血斑が現れます。この出血斑が残っている状態から収まったあたりの時期に、蛋白や赤血球が尿にみとめられることになります。症状の重さに関しては人によって異なってきますが、急激に状態が悪くなるというわけではありません。しかし、長期化した場合には腎不全になってしまう可能性もあります。

主な原因

紫斑病性腎炎の原因は、アレルギー紫斑病から起こる糸球体腎炎です。糸球体腎炎は血液を濾過する役目に障害が起こる事で発生する腎炎の事をいいます。腎炎を合併症として発症する確率は、30~60%と言われています。アレルギー紫斑病は、食物アレルギーや薬物アレルギーが要因となり、皮膚、関節、内臓などの血管が炎症を起こし、血液が漏れる病気です。

主な検査と診断

紫斑病性腎炎の診断と経過観察に必要となる検査方法は、血液検査、尿検査、超音波検査、細胞診断検査などがあります。尿検査を行うと、血尿、たんぱく尿、赤血球円柱、変形赤血球などがみられます。消化管の検査では腸管の浮腫、拡張、水がたまっていないか、腸重積や十二指腸炎がおきていないかを調べることができます。この病気の確定的な診断をするためには腎生検が不可欠です。

主な治療方法

紫斑病性腎炎の治療法は、程度に応じていろいろ変わっています。最初の発症の段階での予防をしようとする場合には、対応策があるようにも思えますが、実際にはまったく存在しないのが現状です。結局は発症してからしか治療ができないので、発症したあとに生活を改善するよう試みたり、または薬物療法としてさまざまな食事を複雑に組み合わせて投与するなどの対症療法となります。