中葉症候群 チュウヨウショウコウグン

初診に適した診療科目

中葉症候群はどんな病気?

肺は、肺に入った気管が枝分かれするのにしたがって、その先の肺の実質組織も左の肺は上・下葉に、右の肺は上・中・下葉に分かれています。中葉症候群とは、右の中葉や左の舌状区という部分に起こる無気肺(肺の中の空気が著しく減少したり、灰の中に空気が入っていない領域が出来ること)や慢性の炎症を言います。気管支拡張症などによる中葉気管支の慢性的な炎症が主な原因とされています。

主な症状

中葉症候群の症状としては、血の混じった痰が出てきたり、激しい咳が出る、痰を吐いたり、微熱や胸の痛みなど全身で体調が悪くなる病状としてあらわれます。右中葉気管支や左の舌区気管支が塞がるために、中葉や舌区を十分に拡張する事が出来ず、不全を起こしてしまいます。気管支ですのでこれに付随した病状が主なものとして挙げる事が出来ます。

主な原因

中葉症候群の原因は、右中葉や左舌区の気管支が構造的にふさがりやすい形をしているために起こります。これらの気管支の周りにはリンパ節が存在するため、周辺のリンパ節が大きくなる病気にかかると、リンパ節によって気管支が圧迫されて塞がれることになります。こうした気管支の構造上の問題から、狭窄が起こり拡張不全が発症することになります。

主な検査と診断

中葉症候群とは、右中葉気管支か左舌区気管支が塞がってしまい、中葉や舌区が拡張不全を起こす状態のことをいいます。もともと解剖学的に形状上塞がりやすいと言われています。検査方法は、胸部X線像をとることです。これで中葉や舌区に浸潤影や空気の低下が認められることによって発覚します。血痰や咳、微熱に胸部の痛み等の症状があります。

主な治療方法

中葉症候群の治療法については対症療法が基本となっています。喀痰が持続している場合には去痰薬、血痰には止血薬を、感染によって起こっている場合には抗生物質が使用されます。慢性的に炎症を繰り返している時は、根治のために手術で中葉切除術も行われる事があります。肺がんが原因となっているときは手術の他に、放射線治療が行なわれます。