中毒性表皮壊死融解症 チュウドクセイヒョウヒエシユウカイショウ

初診に適した診療科目

中毒性表皮壊死融解症はどんな病気?

中毒性表皮壊死融解症とは全身の皮膚が赤くなり、擦るだけで皮膚が剥がれてしまい火傷のようになる病気のことです。薬剤によって引き起こされる皮膚の症状の中で最も重いもので、死亡率が20%から30%ほどあります。皮膚だけではなく目や口唇などの粘膜も傷害されます。早期の治療には大量のステロイドが有効です。決定的な治療法がないため早期治療が大事になります。

主な症状

中毒性表皮壊死融解症の症状は主に、全身の皮膚が赤くなり、表皮の全層が傷害されているため、擦るとすぐに剥けてしまうというものです。まるでヤケドをしたかのような見た目になります。また、皮膚だけではなく、口唇や陰部、眼の粘膜まで影響が起きてしまいます。初期には、38度以上の高熱や目の充血、唇の痛み、皮膚が広く赤くなるなどが起こります。

主な原因

中毒性表皮壊死融解症のほとんどは医薬品を使用した際に起こる副作用が原因となりますが、一部のウイルス、マイコプラズマ感染によって発症することも知られます。抗生物質、抗てんかん薬や、身近で広く利用されている市販の風邪薬や鎮痛解熱剤などで症状が引き起こされることもあります。免疫、アレルギー反応によるものと考えられますが、はっきりとしたことはまだ解明されていません。

主な検査と診断

中毒性表皮壊死融解症の検査方法については、その特徴である紅斑の発生及び皮膚の壊死、並びに剥離がどの程度まで拡散しているのか確認し、発症面積の度合いを国際診断基準に照らすことによって、症状のタイプを特定することが第一歩です。次に組織を採取し、病理組織検査を行うことで、症状が似た他の皮膚疾患との違いを見極めるとともに、進行の速度および症状の軽重を詳細に分析します。

主な治療方法

中毒性表皮壊死融解症と言う病気になった場合における治療法は、まずはこの病気を引き起こしている被疑薬の使用を中止します。薬物療法としては色々な方法があります、ステロイドの全身投与は最重症例ではメチルプレドニゾロンを三日間投与するなど症状に応じで量を決めます。感染症を併発する危険性がある場合には、ステロイド療法と併用して高用量ヒト免疫グロブリン静注療法を行います。