丹毒

初診に適した診療科目

丹毒はどんな病気?

丹毒とは皮下に広い範囲で広がる細菌性の炎症です。12日の潜伏期間が経ったあと悪寒や発熱の症状が突然現れて、皮膚に光沢を帯びて隆起した赤い斑ができ、熱を持ち触れると痛みを伴います。水泡や出血班がみられることもあります。
脚や顔面に最もよく生じ、高齢者や免疫力の低下した人に多く発症します。
ペニシリンなどの抗菌薬を服用することで治療できます。

主な症状

丹毒の症状は、突然の高熱や悪寒、全身の倦怠感と共に皮膚がはっきりと赤く腫れ、表れると同時に急速に周囲に広がります。
顔、特に頬や耳、眼のまわり、手足に多くみられ、近くのリンパ節がはれて痛みがあるのが普通です。
腫れる表面部分の皮膚は光沢が出て硬くなり、更には熱を持ちます。油を流したように拡大する患部は、その境界がまるで線を引いたように明瞭で、触れると強い痛みがあり、場合によっては水泡や出血斑を伴うこともあります。

主な原因

丹毒の多くはレンサ球菌によって起こりますが、黄色ブドウ球菌など他の細菌も原因菌として報告されています。
菌は皮膚の表面から真皮内に入り炎症反応を生じますが、他の部位から血液を介して菌が真皮に達し生じることもあります。
手術のあとや局所の腫れなども誘因として重要です。

主な検査と診断

丹毒の診断はその特徴的な発疹の外観に基づいて下されことが多いです。
他に検査の手段がなく、総合的な診断のために血液検査が行われることもあります。血液検査では白血球と赤血球の状態に注目します。白血球が増加して、炎症検査の項目のひとつであるCRPの値が上昇している、加えて赤沈の亢進が確認されるかどうかを検査で明らかにします。

主な治療方法

丹毒の治療法は、レンサ球菌に対して効果のある抗生物質の投与が主な方法です。
通常、ペニシリン系の抗生物質の内服薬などを投与しますが、改善があまり見られない場合や症状が重い場合などは、静脈注射や点滴などを行うこともあります。
再発をする可能性や腎炎の併発を考慮して、治癒をした後でも10日間程度は抗生物質の内服薬を用いて経過を観察します。