麻疹

初診に適した診療科目

麻疹はどんな病気?

麻疹は、伝染力が非常に高いウィルス感染症のことです。10日ほどの潜伏期間があり、その後発熱と同時に発症します。最初は咳や鼻汁がひどく、高熱が数日続きます。この期間が一番の感染力がある期間で、その後一度熱は下がりますが、発疹が現れ始めると同時に高熱が出ます。肺炎や中耳炎を併発することや、ごく稀に脳炎を起こす場合もあります。

主な症状

麻疹の症状は、初期は風邪と似通っているものの、次第に明らかに違いが生じてきます。まず初期の段階では、38℃前後の発熱を起こします。発熱に伴って鼻汁や咳などが見られ、風邪に似た状態となります。その後発熱が下がってくる頃に、頬の内側に白い発疹が出てくるのが風邪とは違った、大きな特徴と言えます。その後一度目の発熱よりも高い温度の発熱を起こし、首や耳の後ろなどに発疹が出始めていきます。

主な原因

この病気な、麻疹ウイルスが原因となって発症します。感染する経路は多様で、主なものとして、空気感染、飛沫感染、接触感染、経気道感染があります。飛沫感染とは、咳やくしゃみによってウイルスが広まることで、特に注意が必要です。感染力が強いため、免疫力がない人は感染する確率がかなり高くなります。ですから、免疫力低下も感染する要因の一つとなります。

主な検査と診断

麻疹の検査方法は血液、咽頭ぬぐい液、尿を採取して陽性陰性を判断します。基本的に血清抗体検査を行いますが、その他の方法も数多くあり、医療機関ではいくつかの方法に絞られているようです。保健所においては遺伝子検出用RT-PCRを用いて速やかに検査します。血液の採取は咽頭ぬぐい液よりも採取が難しいので時と場合によってそちらを選択することもあります。

主な治療方法

麻疹に感染した場合、ウイルスに対する特効薬はありません。そのため、治療法も熱には解熱剤、咳には抑える薬といったように、それぞれの症状に対する治療を行わなければいけないのです。また、合併症が発症する恐れがあるため、それに対する治療も必要となってきます。高熱による脱水やビタミン欠乏にもなりやすいので、水分と栄養補給も治療には欠かせません。