産褥期精神障害

初診に適した診療科目

産褥期精神障害はどんな病気?

産褥期精神障害とは、子供を産んでから3日頃から10日頃まで発症する可能性のあるマタニティブルーズや、マタニティブルーズが治らずに精神的に病んだ状態が長い間続く産後うつ病のことです。マタニティブルーズ、産後うつ病ともに周りの支えが必要となり、特に産後うつ病は自殺の可能性もあるため、本人や家族が気付いた時点で病院へ受診し対応することが必要です。

主な症状

出産を終えた女性は体のだるさや自分の思うように動けないもどかしさや子育ての心配などから産褥期精神障害に陥ってしまうことがあります。症状としてはとにかくだるさや気だるさ、そして思うように睡眠をとって休めないのでどんどんと気持ちが沈んでいきます。周りの方があまり刺激しないように話を聞いてあげることが大切なのでゆっくりとケアします。

主な原因

産褥期精神障害の原因として出産直後に起こる急激なホルモンの変化が考えられます。出産直後から、それまで妊娠を維持していた女性ホルモンが急激に減少し、その変化に順応できないことが原因とされています。また、もともとうつ病などの精神疾患があったり、ストレスに弱いなど精神不安定になりやすい因子がある場合、発症しやすい傾向にあります。

主な検査と診断

産褥期精神障害の検査方法としては、医療機関によって開発された質問票に記入しその評価尺度を計るという方法があります。例えば、産褥期うつ病を調べるための評価尺度には、エジンバラ産後うつ病質問票が使われています。これは、英国で作られたものを日本語訳したもので、特徴としては普通のうつ病を検査するものとは違い、身体症状についての質問を含んでいないという点が挙げられます。

主な治療方法

産褥期精神障害を起こしている母体には、子供への授乳を制限した上で、精神安定剤を中心とした投薬を用いる治療法を行います。また、カウンセリングを導入した治療法で症状の軽減をはかります。産褥期精神障害の症状が酷く、子供への被害が及ぶ危険性がある場合は、子供と距離を置かせることも含めて、入院措置による治療が必要となることもあります。