心気神経症 シンキシンケイショウ

初診に適した診療科目

心気神経症はどんな病気?

「自分が何らかの病気に罹っているのではないか」という心配がいつも頭から離れずに、この症状が強くなってゆき日常生活上様々な困難が生じる場合に心気神経症(しんきしんけいしょう)と呼びます。軽い下痢、微熱などに過剰に反応してしまい「自分はガンではないか」「自分は心臓病ではないか」と病気に罹っていることを心配してしまいます。何ヵ所もの病院を、検査や医者を信じられずに渡り歩くことなどになってしまいます。

主な症状

心気神経症の症状として、疲れやすくなったり倦怠感など全身的なものや、頭痛や筋肉痛、めまいやしびれ、震えなどの感覚的なものがあります。その他にも、動悸や胸部圧迫感などの呼吸・循環器的なもの、食欲不振や胃痛、便秘や下痢、頻尿、性欲減退、月経不順などがあります。これらは、不安や心配などから体調の変化に敏感になり、さらに不安や心配が高まる悪循環から病状を悪化させている可能性があります。

主な原因

心気神経症の原因は、特定の心の病気によっておこるものではなく、健康な人が風邪などのちょっとした身体の不調を感じたとき一時的に陥ることもあります。また、うつ病その他の精神障害でも発症することがあります。さらに、病気にかかっているという確信が著しく、妄想によって発症してしまうことがあります。このようにこの病気は様々な心の状態で発症します。

主な検査と診断

心気神経症の検査方法はまず、脈を見ることです。脈は一分間に六〇~八〇回打つのが普通です。この範囲内に入っていて、しかも、脈がとんだり乱れたりしていない場合は、正常に動いている心臓の鼓動を強く感じるのにすぎません。次に落ち着いて二~三日様子を見てみます。そして動悸以外に体がだるいとか、頭がふらふらするとか、胸が苦しいとか、眠れないなどの症状があれば、病院へ行きましょう。

主な治療方法

自分が何らかの病気にかかっているのではないかと過度に悩む心気神経症には、どのような治療法が有効なのでしょうか。軽症の場合は、抗うつ剤などの精神安定剤の使用でかなり改善される場合がありますが、時間がかかることは覚悟しましょう。重症の場合は「自分はありのままで良い」ということを理解するための療法・森田療法を行うことがあります。