幽門部潰瘍はどんな病気?
胃や腸への出入り口としての幽門部に、潰瘍ができる病気を幽門部潰瘍と言います。胃液の分泌などのバランスの崩れによって幽門部に潰瘍ができるのです。典型的な症状として、みぞおちの部分が痛んだり、重苦しさがあります。特に夜間や早朝の空腹時に起こりやすく、食事をすると胃酸が薄まるために一旦は症状が治まることが特徴です。出血による吐血や下血が起こります。
主な症状
幽門部潰瘍は、決まったパターンの症状が現れない場合が多いです。主な症状は、げっぷや胸やけ、吐き気、嘔吐、食欲不振による体重減少、空腹時の腹部痛ですが、腹部痛については、摂食後の方が痛みが激しくなることもあります。吐血や下血、血便などの出血も見られます。悪化すると、大出血や、穿孔による腹膜炎、幽門狭窄による摂食障害なども引き起こします。
主な原因
海外の形式での食事が流行しているために、食事に含まれる脂分の原因によって幽門部潰瘍ができやすくなるのです。また、胃に含まれている胃酸の量が多ければ多いほど潰瘍にかかりやすいケースが多いのです。最近ではピロリ菌などの感染症によって、胃や十二指腸への幽門部に潰瘍ができる原因もあって、感染分布の様子によって幽門部潰瘍になりやすい傾向です。
主な検査と診断
幽門部潰瘍の検査方法は、問診と内視鏡検査の2つをもって確定します。問診により患者の病歴を把握する事で、幽門部潰瘍の疑いを持ったのち、内視鏡検査によって幽門部潰瘍を確認します。45歳以上、体重が減少中の患者、難病治療中の患者である場合は、胃がんと間違えないよう入念な検査が重要になります。潰瘍が検出された場合は、ヘリコバクター・ピロリ感染を検査する必要もあります。
主な治療方法
幽門部潰瘍の基本となる治療法は手術になります。しかしながら、潰瘍から出血していも、止血剤を使用し、潰瘍を洗浄することで出血が止まるケースもあります。また、この疾患の治療では内視鏡で出血している部位を確認しながら止血する方法もあり、内視鏡から電流を伝え血管を焼却して止血する方法で、レーザー光線などを照射して止血する方法もあります。又、患部をクリップで留める治療方法などもあります。
幽門部潰瘍の初診に適した診療科目