偶発性低体温症

初診に適した診療科目

偶発性低体温症はどんな病気?

偶発性低体温症とは、体の深部の体温が35度以下に低下する低体温症が、事故や不慮の事態によって偶発的に発生する症状を指しての呼び名です。
低体温は、治療などのために意図的にその状態を誘発させる事もあるため、それと区別して呼び名をつけています。
体温調節機能が機能しなくなって、脳障害や呼吸停止、皮膚機能破壊といった症状を引き起こします。

主な症状

低体温症とは、深部体温いわゆる直腸温、膀胱温、食道温、肺動脈温などが35度以下に低下したときのことをいいます。
偶発性低体温症の症状は体温が低下するにつれて、より危険な状態になります。
初期の症状は、体が激しくふるえます。ふるえが止まったら、動作がますます鈍くなり、昏睡状態に陥ります。心拍や呼吸が遅く弱くなります。最終的には心臓が停止します。

主な原因

偶発性低体温症は事故や不慮の事態に起因する低体温のこといいいます。
具体的には山岳遭難、水難事故、また泥酔者や認知症などの高齢者が
寒い屋外に長時間いたり眠っていたりしたときにも起きます。
乳幼児や高齢者では、とりわけ低体温症になるリスクが高くなりますので注意が必要です。

主な検査と診断

偶発性低体温症の検査はまず、血圧や心拍数、呼吸数や体温を測定します。このとき、直腸や食道、膀胱などに体温計を入れ、深部体温を測定します。
その後、場合によっては、低体温症が感染症や甲状腺機能低下症などの病気によって引き起こされたかどうかを見極めるために、血液検査などが行われます。

主な治療方法

偶発性低体温症の治療法では、体温の回復が最優先となってきます。それに加えて循環・呼吸の管理が行われることになります。
特に症状が重い場合には、加温液を使用しての胃の洗浄を行い体温の回復を目指します。
さらに重症の場合には心停止の可能性があるので、それを避けるために人工透析器や経皮的心肺補助装置を用いて、急速な体温の回復を目指すことになります。