反復性中耳炎 ハンプクセイチュウジエン

初診に適した診療科目

反復性中耳炎はどんな病気?

「反復性中耳炎」とは、その名の通り、中耳炎と言われる耳の病気のひとつで、急性中耳炎を何度も繰り返すというものです。急性中耳炎が3~4歳児に多いのに対し、反復性中耳炎は2~3歳児に多く見られます。また急性中耳炎に初めてかかった年齢が低いほど繰り返しやすいです。現時点では反復性中耳炎に対する確かな治療法はなく、その都度その都度で急性中耳炎に対する治療を行います。

主な症状

反復性中耳炎の主な症状は、耳の閉塞感や拍動感、難聴、発熱、めまい、嘔吐です。鼓膜が破れて、中耳腔にたまっていた膿が耳だれとして外に出てくる場合もあります。乳幼児の場合は、耳を引っ張ったり引っ掻いたりするような仕草が見られます。年齢が上がってくると、平衡感覚の喪失や悪心といった症状が起きます。反復性のため、これらの症状を何度も繰り返す場合もあります。

主な原因

反復性中耳炎の原因は明確ではありませんが、最も有力なものとして免疫機能の未熟さが挙げられ、細菌を攻撃する免疫物質の不足が明らかになっています。また、育児環境を原因とする研究結果も報告されています。保育所で集団生活をすることにより、感染の可能性が高まります。両親の喫煙や母乳による栄養の期間が短かったことなどが原因になるとも考えられています。

主な検査と診断

反復性中耳炎の検査方法は急性中耳炎の検査方法とよく似ています。鼓膜を観察し、赤く腫れていないか、色が濁っていないか、耳だれが出ていないか等を見ながら診察を進めます。顕微鏡や電子スコープを用いて鼓膜の状態を確認することもあります。また、聴力検査を行い難聴の程度を調べたり、血液検査やレントゲンを撮って炎症の広がりを見て中耳炎の度合いを確かめます。

主な治療方法

反復性中耳炎になった場合、抗生剤などを服用する治療方法や、鼓膜を切開するなどの処置が施されます。しかし、こういった治療を行ってもなかなか治らない場合には、鼓膜にチューブを挿入する治療法がされる場合があります。これは、耳にチューブを入れる事によって、膿や水などが耳にたまってしまう事を防いだり、炎症を繰り返し起こさないようにする効果があります。