外耳道真菌症 ガイジドウシンキンショウ

初診に適した診療科目

外耳道真菌症はどんな病気?

外耳道真菌症は、耳の穴の中(外耳道)でカビ(真菌)が繁殖してしまった場合に起こります。
外耳道炎や外耳湿疹をおこし耳の中が湿った状態が続くとカビに感染しやすくなり、耳のかゆみ、痛み、耳漏などの症状が出てきます。
自然に治癒することはあまりないため、耳が変だなと思ったら耳鼻科を受診しましょう。

主な症状

外耳道真菌症の症状は、耳のかゆみ、痛み、耳漏など生じますが、特に強いかゆみが特徴です。
菌が繁殖して塊となって広がり、鼓膜をおおってしまうと、耳がふさがった感じや聞こえにくさがあらわれます。
また悪化するとより皮膚の深い部分までカビが湿潤して、強い痛みを引き起こすこともあります。

主な原因

外耳道真菌症の原因となるのはアスペルギルスやカンジダなどのカビです。普通の状態では皮膚のバリア機能がはたらくため、これらのカビが付着しても繁殖することはありません。
しかし、耳かきのしすぎなどで皮膚に傷や炎症ができるとバリア機能が低下してカビが繁殖しやすくなってしまいます。外耳炎などが続いて耳の中が湿った状態が続くことも原因となります。
近年では、長時間のイヤホン装着により、耳の中が蒸れてしまってカビに感染してしまうケースも増えています。

主な検査と診断

外耳道真菌症はまず視診を行います。そして耳の中の付着物を採取して、どの種類の真菌に感染しているか確定するために真菌培養検査を行います。
これは真菌の種類によって使用する薬が異なるためです。

主な治療方法

外耳道真菌症の治療は、まず耳の中の耳垢や繁殖しているカビをきれいに取り除いて消毒してから、抗真菌薬を塗る治療を行います。
感染が進んでいる場合には、抗アレルギー薬や抗真菌薬を内服することもあります。
この疾患は再発しやすいため、根気強く治療することが重要です。