夜間高血圧
夜間高血圧はどんな病気?
夜間高血圧とは、夜になっても血圧が高い状態が続くことを指します。夜、眠りに就いても自律神経が交感神経から副交感神経に切り替わらないことが原因で起こります。血圧が下がらないと、脳や心臓・腎臓などの臓器に負担がかかり、病気を引き起こしやすいと考えられています。24時間自由行動下血圧測定で睡眠時血圧が昼間の血圧より10-20%下降するのが正常型とし、それ以上に睡眠時血圧が高いものを夜間高血圧とします。
主な症状
夜間高血圧とは、夜になっても血圧が下がらないタイプの高血圧ですが、高血圧に自覚症状はほとんどありません。しかし、夜間高血圧は睡眠時無呼吸症候群、心不全腎不全、夜間頻尿などが原因と考えられるため、それらの症状がみられることがあります。特に睡眠時無呼吸症候群では大きないびきが特徴です。
主な原因
夜間高血圧型の原因の一つは、睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害です。これは睡眠中の酸素不足により心臓や血管に負担をかけ、また、脳を無呼吸の苦しさにより覚醒させ、血圧を上昇させる働きをする交感神経を興奮させます。
その他の原因としては、心不全や腎不全、自律神経障害、抑うつ状態、夜間頻尿なども考えられます。
主な検査と診断
夜間高血圧型の検査方法は、日常生活において24時間の血圧を測定(24時間自由行動下血圧測定)するのが一般的です。小型の自動血圧計を携帯し、30分や1時間単位で機器が自動的に測定・記録します。装着方法は、腕に測定帯を巻いて、血圧計は肩から下げるか腰に巻きます。
血圧は常に変動するため、各測定時の行動内容を別途記録する必要があり、夜間は就寝時刻と起床時刻も必要です。測定値と行動記録の突き合わせにより判断します。