腎性高血圧

初診に適した診療科目

腎性高血圧はどんな病気?

腎性高血圧とは、腎機能が衰えることによって高血圧になる症状をいいます。腎機能が衰えてくると、余分な水分と塩分を体外に排泄することが困難になり、体内の血液の量が増大することによって、血圧が上昇します。血圧が上昇すると、さらに腎臓に負担がかかってきますので、ますます腎機能が衰えてくるという、悪循環に陥ってしまいます。この悪循環を断ち切るには、血圧をコントロールすることが必要になります。

主な症状

腎性高血圧の症状としては、急性の段階は、全身のむくみ、尿の量の減少、尿たんぱくや血尿を排出することがあります。慢性期になると、血圧の高い状態が継続し、尿たんぱくや血尿が、常時排出されるようになります。腎臓の障害が進行していくと、高血圧が続くといった状態が、悪循環で起こります。腎動脈の狭窄、線維性肥厚、動脈硬化等がおきます。

主な原因

腎性高血圧の原因は、腎臓あるいはその周辺組織の変異によって引き起こされます。腎臓自身の疾患が要因である場合には、腎炎や水腎症、あるいは先天的な腎不全といったような理由が挙げられます。また、腎臓以外にも、その周辺の腎動脈に、狭窄や大動脈炎症候群などの血管の変異がある場合でも、高血圧の症状を引き起こすような要因となります。

主な検査と診断

腎性高血圧の主な検査方法としては、腎血管の高血圧の検査が重要になります。検査により血漿のレニンの活性や、アルドステロンの値の上昇、低カリウムの血症が見られるような場合は、より正確な情報が必要になるために、腎動脈の超音波検査が行われます。又、腎動脈の造影により腎動脈の狭窄を詳しく分析して検査する方法もあり、腎実質性の高血圧で腎障害がある場合にも、このような検査の方法が用いられます。

主な治療方法

腎性高血圧の治療法として、経皮的浸透脈形成術が主に選択されます。これは、太ももの付け根あたりから、腎臓の血管までカテーテルを通し、カテーテルの先端に付けられたバルーンで腎動脈を膨張させ、金属の筒を挿入し固定する手術です。血管を広げることで、血液がスムーズに流れるようにし、血管にかかる負担を軽減し、血圧を下げる目的で行われています。