慢性増殖性糸球体腎炎 マンセイゾウショクセイシキュウタイジンエン

初診に適した診療科目

慢性増殖性糸球体腎炎はどんな病気?

慢性増殖性糸球体腎炎は、クリオグロブリンなど種々の免疫複合体が糸球体に沈着することによって発症すると考えられています。病理学的にはメサンギウム細胞の増殖と器質の増加、糸球体係蹄の分葉化傾向、基底膜の二重構造を呈し、臨床的には持続性低補体血症を伴ったネフローゼ症候群を呈することが多い疾患です。検尿で初めて発見されることが多いのも特徴です。

主な症状

慢性増殖性糸球体腎炎にみられる症状は、全身のむくみのほかに体重の増加や全身の倦怠感・尿の泡立ちなどがみられます。症状が進行すると、肺や腹部・心臓などに水が溜まります。検査で判る症状としては、尿にタンパクが認められたり、血液中のコレステロールが増加します。また、腎臓の働きが低下することで、尿量が増えると、食欲の低下・皮膚の痒み・貧血などもみられるようになります。

主な原因

慢性増殖性糸球体腎炎の原因は、大きく分けて3種類に分類することができます。ひとつ目は急性糸球体腎炎から慢性増殖性糸球体腎炎へと移行してしまうことが考えられます。次に考えられるのが他の病気が原因となるものです。膠原病や痛風、糖尿病などによって糸球体に異常をきたしてしまうことが慢性増殖性糸球体腎炎を引き起こすこともあります。また、明確な症状が現れずに原因の特定できないケースも存在しています。

主な検査と診断

慢性増殖性糸球体腎炎とは腎臓の機能が低下して、蛋白尿が出てしまっている状態のことであります。そのためこの検査方法としては尿検査を行なうことによって簡単に診断することができるのです。また腎臓の機能低下を確実に調べるためにも腎生検をおこなって腎臓の細胞を採取して電子顕微鏡で調べることで確実に腎臓の状態を調べることができます。

主な治療方法

慢性増殖性糸球体腎炎の基本となる治療法としては、薬物療法が用いられています。この薬物療法は抗血小板薬を慢性糸球体腎炎に用いるもので、症状の進行に血小板が活性化することが関係していることから、血小板の働きを抑える薬剤が用いられます。又、基本的にはステロイド剤と併用され、急速に症状が進行している類の腎炎に用いられています。