急性乳様突起炎 キュウセイニュウヨウトッキエン

初診に適した診療科目

急性乳様突起炎はどんな病気?

急性乳様突起炎とは、耳の後ろを後ろにある乳様突起という骨の中に細菌が感染し、炎症を起こしたものです。
典型的には、急性中耳炎の後に起こり、乳幼児に多くみられます。
乳様突起のある部分が赤く腫れ、熱や強い痛みが出ます。この症状になると入院による治療が必要です。強力な抗生物質による治療を行います。また、皮膚の下で膿み、高熱が出ている場合は切開手術をする場合もあります。

主な症状

急性乳様突起炎は、急性化膿性中耳炎に引き続いて発症します。通常は急性中耳炎の発症後数日から数週間して、感染が広がり乳様突起の内側の部分が破壊されると症状が現れます。
症状としては、乳様突起のある部分の皮膚が赤くなり、腫れ、持続性で拍動的な激しい耳の痛みと発熱が起こります。耳の後ろが腫れることで、前から見ると耳介が立っているように見えます。ごくまれに、骨が破壊され皮下に膿瘍が出来る場合もあります。

主な原因

急性乳様突起炎の原因は、急性中耳炎を治療しなかったり治療が不十分であったりした際に、中耳炎を引き起こした細菌が乳様突起と呼ばれる部位に侵入して炎症を起こすことであるとされています。
乳様突起炎の感染の多くは肺炎球菌が原因です。

主な検査と診断

急性乳様突起炎の検査方法は一般的に触診と目視を行い、患者の症状に基づいて下されます。
診断を確定するために血液検査やCT検査が行われることもあります。
また、感染症を引き起こしている細菌を特定するために耳漏の細菌培養検査を行います。

主な治療方法

急性乳様突起炎と診断された場合には、入院治療となることが多く、まずは抗菌薬の全身投与が行われます。
骨膜下膿瘍を生じている場合は耳後部の腫脹部を切開し膿を排出します。
保存的療法や切開で改善がみられない場合は乳様突起削開術が行われます。