好酸球増加症候群 コウサンキュウゾウカショウコウグン

初診に適した診療科目

好酸球増加症候群はどんな病気?

好酸球増加症候群とは、末梢の血中好酸球数が一定の閾値を超えてしまうものを言います。原因は現在では無数にあると考えられていて、そのもっとも有力とするのが、アレルギー反応によって好酸球数が増加しているのでは無いかという説があります。そのほかには寄生虫の媒介による感染症によって引き起こされているという説もあります。検査をして根治を目指します。

主な症状

好酸球増加症候群の主な症状は、発熱、体重減少、倦怠感、貧血、咳、呼吸困難、筋肉痛、血管性浮腫などが基本的なものとなります。また、臓器が障害されている場合には、当該疾患に応じて変わってきます。本疾患は、極めてまれなものであり、発症率などの詳細な数値は明らかになっていませんが、圧倒的に男性に発症しやすい傾向を示しており、罹患者数全体の9割にも及びます。また、30~50代に多くみられることも特徴です。

主な原因

好酸球増加症候群の原因は、アレルギー疾患や膠原病、血液疾患など、さまざまなものがあります。アレルギー疾患には、気管支喘息やジンマシン、薬剤の使用によるアレルギーなどがあり、血液疾患には、好酸球白血病や慢性骨髄性白血病、ホジキン病などがあります。その他、回虫やフィラリアなどの寄生虫によっても引き起こされる場合があります。

主な検査と診断

好酸球増加症候群の検査方法は、問診や,胸部X線検査、血清学的検査などが行われます。これまでの旅行歴やアレルギー、使用している薬剤などについて患者から聞き取りを行います。また、胸部X線検査によって寄生虫などの存在がないかどうかを確認します。また、血清学的検査によって、寄生虫感染の有無や体に他の疾患がないかどうかについて調べます。

主な治療方法

好酸球増加症候群における従来からの治療法は、ステロイドによる治療を始めに考えます。万一、効果が不十分な場合には、ヒドロキシカルバミドを使用し、それでも効果が期待できなかった際には、他の抗がん剤やインターフェロンαを使用します。ところが、近年、メシル酸イマチニブ(グリベック)を少量投与することで、症状の著しい改善がみられた報告が多数あり、上記に記した従来の治療に革命を起こす可能性が期待されています。