部分発作

初診に適した診療科目

部分発作はどんな病気?

単純部分発作(たんじゅんぶぶんほっさ)という発作についてです。てんかん発作の中のひとつですが、この中で一番単純な発作のタイプです。左口角が引きつれる場合は右脳の顔面領域に、右手のみが痙攣(けいれん)すれば左脳運動野の手の領域に焦点が存在するという具合に発作の内容から焦点(発作の震源地)を診断できます。これは運動野と感覚野は機能部位が明瞭に区分けされているためです。

主な症状

部分発作はてんかんの症状の一つで、脳の電気信号の異常が一部分に限定される発作で、意識がはっきりしている単純発作と、意識を失う複雑発作に分けられます。単純発作の場合、始まりから終わりまで覚えており、手足や顔がつっぱる、がくがくするなどの運動機能障害だけでなく、視覚や聴覚に異常がおこるもの、頭痛、吐き気をともなうものもあります。複雑発作は大人に多くみられ、意識が薄れている間、無意味な行動が見られます。

主な原因

部分発作は、てんかんの症状として発症しますが、原因は大きく3つあります。一つ目は大脳皮質の形成障害で、胎児の基本構造の形成時期に、神経細胞の移動がスムーズにいかなかったことが要因となるものです。二つ目は脳の古傷で、仮死分娩、脳炎、骨髄炎などの手術が要因となる場合もあります。三つ目は遺伝ですが、実は余り多くはありません。発作の多くは睡眠不足やストレスが引き金となって起きる場合が多いです。

主な検査と診断

部分発作とはてんかんの発作の一つで脳の部分的な発作ですので、基本的な検査方法は、脳波検査が最も有効な手段となります。どの部位でそのような発作が起きているのかを脳神経の電気発射の波形によって見分けることができますし、発作の型を知ることができますので、治療時に使用する薬剤の選択にも役に立ちます。このほかにCT、MRI、血液検査、尿検査などが行われます。

主な治療方法

フェニトインという薬を飲むと痙攣の症状を緩和して、部分発作を治すことが出来ます。カルバマゼピンという薬剤を服用すれば、めまいや意識障害を予防することが出来ます。症状が重い場合は、フェニトインとカルバマゼピンを併用して服用することで、失神や手足の麻痺などの症状を緩和させる事が可能です。抗てんかん薬を使った治療法も効果的です。