正中菱形舌炎 セイチュウリョウケイゼツケン

初診に適した診療科目

正中菱形舌炎はどんな病気?

正中菱形舌炎とは舌背部正中後方の3分の1の部位に、菱形や楕円形の乳頭のない赤い平滑な部分が存在する状態を言います。病名は舌の炎症と言いますが、厳密にいうと炎症ではありません。何故このような状態になるのかは不明で、歯科医院にて発見されることが多いです。舌が染みることはありますが自覚症状はありません。特に処置の必要はありませんが、ガンジダが原因の可能性がある場合は抗真菌薬を使用することがあります。

主な症状

正中菱形舌炎は基本的に自覚症状はあまりありません。歯科医院で治療をしているときに発見されることが多く、最初は異物感や違和感を感じる程度です。しかし舌炎が悪化すると、腫脹や発熱、痛みなどが生じ、糸状乳頭や有郭乳頭がなくなることがあります。また、炎症部分が白くなった場合はカンジダ症を併発している可能性があるので注意が必要です。

主な原因

正中菱形舌炎が発症する原因は、現在のところ特定には至っていません。しかし、通常であれば胎生期に萎縮するはずの不対結節が残っていることに起因するという説が有力視されています。かつてはアレルギー反応、梅毒、糖尿病、喫煙、鉄分やビタミンの不足などの諸説がその候補として挙げられていました。しかし、現時点ではカンジタ・アルビカンビスという真菌の一種によるものであるという説が有力となりつつあります。

主な検査と診断

正中菱形舌炎の検査方法は、舌奇形の一型かどうかを確認するもので、舌背正中部に菱形のような炎症があったり、楕円形に似た舌乳頭欠損が存在する場合に病変として認められ、いわゆる、炎症性の症状があることで認められるものであります。血液検査も実施されることがあり特に低色素性小球性貧血があったり、血清鉄の減少が認められる場合もあります。

主な治療方法

正中菱形舌炎の治療法は、特に必要はありません。大抵は自然に治癒していきます。発症した影響で、炎症が生まれ、それが気になる場合には消炎を行うと良いでしょう。また、ケースによっては抗真菌薬を使うこともあります。治療は必要ありませんが、口のなかは清潔にしておいた方が良い傾向にありますし、個人差はありますが、発症した影響で食事が摂りにくくなるので注意しましょう。