肺マック症

初診に適した診療科目

肺マック症はどんな病気?

肺マック症とは、非結核性抗酸菌症のひとつで、中高年女性に増えている病気です。
MAC菌という結核菌によく似た菌の感染によって起こります。症状は結核の症状に似ていて、微熱・咳・血痰などがみられます。
風呂場やシャワーで感染することが多いとされていますが、抗酸菌そのものは感染力の弱い菌で、人から人への感染はしません。
しかし、症状の進行が遅く、治癒しにくい病気とされています。生命に関わる場合もありますので、充分注意が必要です。

主な症状

肺マック症の症状は、肺結核に似ているタイプと、小結節性の気管支炎拡張症のタイプがあります。
いずれのタイプにしても、呼吸器的には、長く咳が続き、痰もたくさん出ます。血痰が出る場合もあります。喀血や胸痛、呼吸困難なども現れます。咳が3週間続くようだと要注意となります。
その他、身体的には発熱、発汗、体重減少、倦怠感などがあります。

主な原因

肺マック症の原因のひとつとして考えられるのが、風呂場での感染です。
MAC菌は浴槽のお湯の注ぎ口やシャワーヘッド、湯あかにいます。風呂掃除やシャワーをあびたときなどにMAC菌を肺に吸い込むと感染すると考えられています。
またMAC菌は土の中にもいるので、庭いじりをしている時に感染することもあります。

主な検査と診断

肺マック症の検査方法は、レントゲン撮影と痰・血液の検査、気管支鏡による目視などです。
レントゲンで撮影すると肺に白い影が写るなど、結核と非常に似た状態が確認できますが、結核に比べて症状の進行が遅いのが特徴です。
患者への問診で症状について確認をするとともに、痰の菌培養検査、CT、血液検査などを行い、結核菌の有無を確認することで最終的な診断を下します。

主な治療方法

肺マック症とは、結核菌の仲間で抗酸菌の一つであるMAC菌によって引き起こされる、呼吸器感染症で肺にあらわれやすい病気です。
発熱、食欲不振、呼吸困難などの症状が見られます。この病気専用の有効な薬は無いので、結核症に準じた治療法を行ないます。
まず抗結核剤をいくつか併用し投与します。経過観察により投薬内容の変更を行います。
また免疫力を上げる生活習慣を心掛けることが、病状改善につながります。