子宮破裂 シキュウハレツ

初診に適した診療科目

子宮破裂はどんな病気?

子宮破裂とは、帝王切開を何度か繰り返している妊婦さんが、子宮自体の皮膚が薄くなっていると、約1000人に1人の割合で起こり得るリスクのことで、実際に破裂してしまえば、母体も赤ちゃんも、共に危険な状態に陥ってしまうので、子宮や帝王切開の傷部分の痛みに注意し、お腹が大きくなっていくと皮膚もそれだけ伸びていきますし、お腹の張りもリスクを高めることになるので、気にかけることが大切です。

主な症状

破裂の程度にもよりますが、主な症状として、外出血、腹腔内出血による出血性ショック状態、下腹部の持続的な疼痛、血圧低下、胎児心拍異常、チアノーゼなどがあげられます。子宮破裂の際には過強陣痛発作や分娩進行停止、収縮輪の上昇、発熱などの前兆がみられますが、兆候がない状態で進行し、児娩出後の外出血により診断されることもあります。

主な原因

子宮破裂の原因にはどのようなことが考えられるのでしょうか。かつて帝王切開や子宮筋腫の手術を受けたときに子宮内に瘢痕(ひきつれ)ができると、それがもとで子宮が裂ける場合があります。また陣痛が強すぎたり、胎児が大きすぎた場合、あるいは胎児の位置が異常なために分娩が上手く進まない場合にも、筋肉でできている子宮が裂けることがあります。

主な検査と診断

子宮破裂の検査方法は、帝王切開の既往がある場合は妊娠初期の段階で、内診による超音波検査で子宮の薄さなどを調べることができるため、早くから可能性を指摘されることがあります。前回の帝王切開の傷の治り具合が良好でなく、皮膚が薄くなっていたり、帝王切開の回数が増えれば増えるほど、皮膚が薄くなりやすいので、お腹が大きくなれば可能性は高くなるため、定期的に内診の超音波検査で観察していきます。

主な治療方法

子宮破裂の治療法では、輸血や輸液によって出血性ショックの予防や全身の状態の改善をはかります。そして、できるだけ早く開腹手術を行なうことで、胎児を娩出し破裂創からの出血を止めます。破裂した子宮には、切開した部分を縫合し修復・子宮を温存しますが、場合によっては、子宮の全摘手術を行なわなければならないこともあります。どちらのケースであっても、術後は母体の全身管理を厳重に行なうことが重要です。