色素性母斑 シキソセイボハン

初診に適した診療科目

色素性母斑はどんな病気?

色素性母斑とは、皮膚の表面や真皮にある母斑細胞がアザとなり、黒または褐色になったものです。小さいものは悪性化することは稀ですが、巨大なものだと悪性黒色腫になることがあります。アザの中では一般的なもので、普通の人でも2~3個はあると言われます。小さいものは治療の必要はありませんが、徐々に大きくなるものについては、レーザー治療や外科手術をした方がいいでしょう。

主な症状

色素性母斑とは、ほくろや黒あざのことです。黒色か褐色で大きさ形は様々、表面が盛り上がったり平らなもの、でこぼこといった症状です。直径が20センチ以上の生まれつきの大きな黒あざは、まれにそこから悪性がんが発症することがあるので注意が必要です。そのため、急に大きくなったり出血した時には早めに皮膚科を受診する必要があります。治療は切除ですが、大きなものは植皮術、また電気凝固やレーザー照射を行います。

主な原因

色素性母斑の原因ははっきりとは解明されていませんが皮膚の突然変異による形成異常であると考えられています。メラニンを生成する機能は、普通は皮膚の表面近くの表皮という部分にあるものですが、そのメラニン生成機能のメラノサイトが皮膚のもっと奥の方の真皮という部分にあるために母斑になってしまうと言われています。赤みがある母斑の場合は血管の異常とも言われています。

主な検査と診断

色素性母斑の診断をする検査方法は、症状が大変特徴的であるので、ほとんどの場合目で見ただけの診断が可能でこれ自体は良性です。しかし、悪性黒色腫という悪性ものと区別がつきにくい場合もあるので、ダーモスコピーという拡大鏡を使用しての検査が有効だとされています。ほくろの部分を手術で切り取り、病理組織検査をしてこの症状の診断が確定されます。

主な治療方法

色素性母斑の治療法は、小さなものと大きいものでそれぞれ違っています。小さいもの、たとえば直径数ミリ程度のものであれば、簡単な電気による治療や、または炭酸ガスレーザーを用いたもの、エルビウム、ヤグレーザーなどにより焼きとる方法が利用されています。そして大きくなってしまった場合には、メスによって直接切り取ることや、パンチで切り抜く方法で治療されています。