過換気症候群 カカンキショウコウグン

初診に適した診療科目

過換気症候群はどんな病気?

過換気とは、呼吸が深くかつ速くなり、過呼吸になることです。過換気症候群とはこのような過換気の症状により、血中の二酸化炭素が排出され、血液がアルカリ性になり、しびれ・痙攣・意識混濁などの精神・筋肉症状を示す病態のことを言います。
原因としてはさまざまありますが、日常生活の発症では、精神的な不安やヒステリー等の心因性反応が原因となって生じることがほとんどです。

主な症状

過換気症候群の具体的な症状は、まず不安感や息苦しさ、動悸、めまいに襲われます。
そして急に息遣いが荒くなり、手足のしびれやこわばり、頭痛、吐き気、ふらふらする、耳鳴りなどがおこります。
さらに状態が悪化すると、けいれんや意識障害を起こすこともあります。
このような発作は、30分から1時間ぐらいにかけて続きます。また、発作がでていない時でも肩こりやめまいなどを感じやすいです。

主な原因

過換気症候群は、主に精神的な不安が原因で過呼吸や発作が起こります。
精神的な不安やストレスなどにより呼吸が深く、早くなる過換気が生じて、二酸化炭素の濃度が減り、血液がアルカリ性となります。
このようにこの症状は心理的要因から引き起こされることが多いのですが、まれに肺や脳付近の病気や低気圧による気圧の変化でも起こることがあります。

主な検査と診断

過換気症候群は、急性期の診断は過換気状態を認め、同様の症状を示す他の疾患を除外することで診断されます。
発作間欠時は、過換気テストを実施することで行います。強制的に患者に過換気が起こるような要因のテストを行うことによって、過換気の症状が実際に表れるかどうかをチェックします。
また、過換気の症状があらわれた際には動脈血を採取し検査することによって、二酸化炭素分圧の低下といったような通常時とは異なる成分変化が見られます。

主な治療方法

過換気症候群の治療法は、不安を取り除くことです。なぜ不安なのかを考え、それと向き合うことが重要です。
実際に過換気になっている最中は、まずは落ち着かせてからゆっくり呼吸をするように指示し、症状が治るまで待ちます。
またどうしても不安を取り除けない場合には、抗不安薬を使うといった方法もあります。抗不安薬や種類があるので、適切なものを選びましょう。