身体表現性障害

初診に適した診療科目

身体表現性障害はどんな病気?

身体表現性障害とは痛みや吐き気、痺れなどの身体的な症状があるにも関わらず、器質的な異常は見当たらず、そのことで生活に障害が生じている状態です。
うつ病性障害、物質関連障害、反社会性人的障害などと合併することが多く、抗うつ剤などの精神科的治療が有効とされている。
この障害は全体的に女性に多く見られ、それもストレスが原因によって起きるものや30歳以前に起きるもの、激しい痛みを伴うものなどパターンが多いため、多くの種類に分類されている。

主な症状

身体的な疾患や異常は見られないのに体の不調が持続するのが身体表現性障害の症状の特徴です。
検査結果には異状が見られないのに、体の調子が悪いはずだとこだわってしまい日常生活に支障をきたしてしまうこともあります。
仮病などと言った状態ではなく、自分自身で病状をコントロールできない事が多く、うつ病などの精神的疾患も併発していることが多いとされています。

主な原因

身体表現性障害の原因となる事柄は、未だはっきりとは分かっていません。しかし、心理的ストレスやこころの中の葛藤、過去におけるトラウマなどが、発症の理由の一部になっているということは確実であるとされています。
その根底には対人恐怖や醜形恐怖、深い劣等感などが根付いている場合も多く、本人の元来からの性格や育った家庭環境などに影響されていることもあります。

主な検査と診断

身体表現性障害の検査方法は、それ自体が精神的なものであいまいなために、検査の方法も確定的なものであるとは言えません。あくまで、患者の行動から見られる特徴を医師がとらえてそこから判断をするしかありません。
その特徴というのは、健常人と比べて不自然と思われる言動や態度で、これはアメリカ精神医学会の診断のマニュアルに列記されています。

主な治療方法

身体表現性障害の治療法としては、まず主治医と患者との間に、絶対的な信頼関係を結ぶことが大切であると言えます。安定した関係を築きあげた上で、この病を完治させるというよりも、自分自身で上手く対処していけるようにコントロールさせていくという方法を取ります。
患者による身体的苦痛の訴えをきちんと受け止め、その上でこの病気について説明していきます。