脱腸 ダッチョウ

初診に適した診療科目

脱腸はどんな病気?

一度は耳にしたことがある脱腸。正式名称は鼠径ヘルニアといいます。名前の通り、腸の一部が本来あるべき場所から出してしまうというものです。
初期症状は、太ももの付け根から少しでっぱりができますが、手で抑えると引っ込み痛みはありません。
しかし進行するとその腫れが硬くなり引っ込まなくなる、激しい腹痛、腸閉塞などの症状がみられるようになります。

主な症状

脱腸の症状とは、腹部に力を入れた時や立ち上がった時に、腹壁等の異常な隙間から太ももの付け根部分に内蔵が出て、触っただけでも分かるほど膨らみが出来るものです。
これを押さえると抵抗なく引っ込むため、放っておかれることがありますが、進行すると腹痛や嘔吐を伴う腸閉塞を起こしたり、腸が締め付けられることにより血行が滞ってしまい腐る場合もあります。

主な原因

脱腸は発症した部位によって、3つの種類に分類されます。そしてそれぞれ以下のような原因があります。
まず、内鼠径ヘルニアでは、年齢と共に筋肉が衰え、内臓を支えきれなくなって発症します。
次に、大腿ヘルニアでは、妊娠や出産により、大腿輪が拡大することによって起こります。女性の場合の最も大きな要因と考えられます。
外鼠径ヘルニアでは、腹膜鞘状突起によって起こります。

主な検査と診断

脱腸、いわゆる楚形ヘルニアの検査方法は、まず目で視診をし、次に触診をします、次に腹圧をかけてもらってヘルニアがみられるか、確認します。
腹圧をかけてもふくらみがあらわれなかったり、明確出ない場合は、超音波検査や、CT検査を行う場合もあります。
早期の発見、早期の治療が重要です。不安がある場合は、専門医に相談をするのが望ましいです。

主な治療方法

脱腸は成人では自然に治ることはなく、手術が必要です。
手術では鼠径部の壁の弱い部分にポリプロピレン製のメッシュを埋め込み、腸の飛び出す穴を塞いで脱腸を治します。
最近では腹腔鏡による手術が多くなっています。