特発性細菌性腹膜炎

初診に適した診療科目

特発性細菌性腹膜炎はどんな病気?

特発性細菌性腹膜炎は、腹水を伴う腹膜炎ですが、肝硬変をベースとするケースが多いです。しかし、この腹水の感染自体は、感染源が不明ですが、実際には、アルコールから来るケースが多いです。そして、細菌性の菌に関しては、大腸菌、肺炎桿菌と、肺炎連鎖球菌があります。いずれの菌でも、常に、単独です。後遺症が重い場合では、命にかかわることもあります。

主な症状

特発性細菌性腹膜炎とは、腹水を合併する疾患によって引き起こされる腹膜炎で、肝硬変が基礎疾患である場合に多くみられる病気です。腹水が溜まることで腸内の常在菌である大腸菌などが、腸間膜リンパ節に移行しやすくなり、さまざまな免疫力を低下させます。明らかな異常は発熱や腹痛、腹部膨満感といった形で現れますが、大半は無症状で経過します。

主な原因

特発性細菌性腹膜炎は、腹水を有する肝硬変における感染症で、感染源は不明とされていますが、門脈圧亢進により腸管壁の細菌透過性が亢進することが原因らしいといわれています。肝硬変が基礎疾患として8割から9割を占めています。その他、悪性腫瘍、急性肝炎、膠原病で起こる腹水に合併することもあります。腹水が現れることにより、さまざまな免疫能力の低下も伴って発症するとされています。

主な検査と診断

特発性細菌性腹膜炎の検査方法としては腹水穿刺があります。これは患者様の腹部に直接針を刺して、腹水を吸引する検査で、腹水の培養で原因となる病原菌を判断する事になります。又、この腹水の細菌を培養した検査に加え、腹水の好中球数を調べる事も重要です。この値が許容範囲を超えてくる場合には、発熱や腹痛などの症状が出てくることもあるので、治療に役立てていく事となります。

主な治療方法

特発性細菌性腹膜炎の治療法は、抗生物質の投与によって行います。ニューキノロン系抗生剤やあるいは第3代セフェム系抗生剤といった抗生剤が使用されます。また、この細菌性腹膜炎を発症している場合は、肝硬変のような重度の疾患を患っている場合が多いです。そのため、腹膜炎の治療と共に重度の疾患の治療も調整しながら行っていく必要があります。