性病
性病はどんな病気?
性病(性感染症・STD)とは、性行為によって感染する病気のことで、クラミジア・淋病・梅毒・トリコモナス・カンジダ・尖圭コンジローマ・HIV(エイズ)・B型肝炎・C型肝炎・成人T細胞白血病など、様々なウイルスによる感染症があります。性病は、誰にでも起こりえる病気です。むやみに怖がる必要はありませんが、性病に関する正しい知識を身に着けて「特定のパートナーだけだから自分には関係ない」などとは思わずに、妊娠を望まない場合には適切な避妊をすることが大切です。また、性病になったとしても無症状である場合もあるため、性行為の経験がある方は、定期的に検査をしましょう。主な症状
性病の症状は、ウイルスの種類によっても異なります。代表的な3つの性感染症の症状についてご紹介します。クラミジア:様々な種類の性病の中でも、もっとも感染者数が多いのが、クラミジア感染症です。男性の場合は軽度の尿道炎を発症するため、感染に気付くことが多いのですが、女性の場合は初期の段階で分かりやすい自覚症状がほとんどなく、感染したことに気付かないことがあります。また、オーラルセックスにより、喉に感染することもあります。クラミジア感染症は放っておくと、子宮内膜炎や卵管炎などを引き起こし、重症の場合は、肝臓周辺にまで炎症を起こすことがあります。
淋病:「淋菌」による淋病感染症は、男性の場合は出血や膿が見られ、強い痛みを伴う尿道炎を発症します。女性の場合はおりものの増加などが起こりえますが、目立った症状が現れにくいため、気付かないことも多いです。重症化すると、子宮や卵管の方に炎症がおよび、不正出血や下腹部痛の原因となります。クラミジア感染症と同時に発症する場合が多く、不妊症の原因になる可能性があります。
梅毒:「梅毒トレポネーマ」による感染症の梅毒は、感染してから3〜6週間を経て、陰部に硬いしこりができます。梅毒は、感染してから症状が現れるまで潜伏期間が長いことが特徴です。このしこり自体は、治療をしなくても数週間で治るため、発症に気付かないこともあります。その後1〜3ヶ月ほど経つと、手のひらや足の裏、陰部に発疹が出たり、のどの痛み・発熱・倦怠感を伴うこともあります。進行が進むと、心臓、神経、目、血管などに重い障害が起こりえます。
「性器がかゆい」「おりものの量・質がいつもと違う」「においが違う」など、少しでも身体の異変を感じた方は、我慢や無理をせずに、クリニックで検査してみることをおすすめします。