淋病
淋病はどんな病気?
淋病とは、淋菌の感染によって発症する性感染症の一つです。咽頭、性器、直腸などの粘膜全般に感染しうるもので、特に男性の尿道に感染した場合、尿道炎を発症し膿の発生や強い痛みを伴います。
クラミジアと同時感染している場合も多く、一時的な痛みの沈静化に油断し放置していると腹膜炎や不妊といった重篤な症状に進行することもあります。
治療は、抗生物質の内服、筋肉注射、点滴になります。
主な症状
淋病に感染すると約数時間から数日で発症し、性器のほかに喉や眼、直腸などに感染していきますが、自覚症状がない場合も多くます。女性の場合は、膣から子宮の部分に炎症を起こし、おりものに量や匂いの変化が現れます。
男性の場合は尿道に感染することが多いことから、放尿の際に強い痛みを感じ、膿が出ます。放置しておくと体内に拡大し、女性の場合不妊の原因に、男性の場合は精巣上体炎になることもあります。
クラミジアと症状が似ていますが、淋病の方が症状が強く出る傾向にあります。
咽頭に淋菌が感染する咽頭淋病の場合、無症状であったり、喉の違和感や痛みが生じたりすることもあります。
主な原因
淋病の原因は、淋菌が性行為などで感染することにより引き起こされます。性行為による感染パターンにはいくつかありますが、一般的な性器同士の接触に伴う感染とは別に、最近増加してきている感染パターンにオーラルセックスが挙げられます。
オーラルセックスとはフェラチオやクンニリングスといった口で相手の性器を愛撫する行為の事で、これらにより口腔内に感染し長目の潜伏期間を経て発症するケースが増えています。
主な検査と診断
淋病の診断は、検査によりおこないます。女性の場合は、子宮の入り口の粘膜を綿棒で擦り、男性の場合は、尿を採取して、PCR検査をおこないます。
主な治療方法
淋病は、早く発見して適切な治療をすれば、比較的すぐに完治しやすい病気です。治療法は、主に抗生剤を用います。
内服、筋肉注射、点滴などで治療します。 淋菌は抗生物質に対して耐性菌を作りやすく、もし耐性菌に感染していた場合は治療期間が長引き、時間がかかることがあります。
症状がなくなっても体の中で菌が生きていますので、自己判断で抗生剤の投与をやめてはいけません。
完治するまでしっかり治療することが大切です。