限局性外耳道炎

初診に適した診療科目

限局性外耳道炎はどんな病気?

限局性外耳道炎は、場所が限られていて耳の孔や軟骨のある辺りに限って出来た炎症を言います。耳せつとも呼ばれます。
耳の孔の入り口が腫れ、触ると痛みを感じます。悪化すると大きな膿瘍を形成したり、周辺のリンパ節に炎症が波及して、頚部リンパ節炎を生じたりすることもあるため注意が必要です。

主な症状

限局性外耳道炎の症状は、耳の入口あたりの皮膚が腫れあがり、耳を触ったり耳たぶを引っ張ると激しい痛みがあります。
食べ物を噛んだりして顎関節を動かすと痛みが増し、痛みが歯や頭頂部に放散することもあります。悪化すると、リンパ節の膨張を伴ったり、難聴、頭痛が起きる場合もあります。膿瘍ができている場合には、つぶれて膿が出てきます。

主な原因

限局性外耳道炎の主要な原因は、耳の穴からの感染が大半になります。この耳の穴から炎症を起こす病気は、細菌の繁殖しやすい季節に多くなるという特徴があり、耳から水が入ったりして、皮膚や耳垢が変質することにより、細菌感染を起こしやすくなるという特徴もあるのです。
耳垢は細菌の発生を妨げていますが、頻繁な耳掃除や耳の内部に傷つけたりすることにより、細菌の皮膚への侵入が要因となり、この疾患を発症します。

主な検査と診断

基本的な限局性外耳道炎の検査方法は、この疾患の特徴を踏まえた炎症の部位を視診で確認する事になります。この疾患は外耳孔という耳の孔や耳の軟骨部分に限定したものとなるために、検査で容易に症状を把握する事が可能です。
治りにくい場合には、使用する抗生剤を決定するために外耳道の分泌物を採取して培養検査を行うことがあります。

主な治療方法

限局性外耳道炎の主な治療法としては、薬物療法になります。この疾患の治療は抗生物質が用いられ、痛み止めを内服することで症状は緩和されます。
また、外耳道内を清潔につために洗浄が行われ、膿の排出を促すために温熱パッドの使用や綿球などによる外耳道の圧迫が行われることもあります。
腫れが大きい場合や腫瘍を形成している場合には、切開して膿を人工的に排出させる方法が取られることもあり、重症度によって治療方法は大きく異なります。