子宮下垂

初診に適した診療科目

子宮下垂はどんな病気?

子宮下垂とは、子宮が正常な位置から膣に沿って降下してしまった状態です。その中で、子宮が膣から出てしまう状態を子宮脱といいます。
特に症状がなければ治療を行う必要はありませんが、放置するとひどくなる場合があるので便秘や肥満の改善をし、骨盤底筋を鍛えるなど、それ以上悪化しないようにする事が大切です。
尿もれや排尿困難などの症状や子宮脱がある場合は治療が必要です。

主な症状

子宮は尿を溜める膀胱と便を溜める直腸の間に位置しています。子宮下垂になると、一緒に膀胱や直腸も引っ張られて下降することがあります。
そのため、軽度の場合は無自覚な人がほとんどですが、程度が進むと、膣内の圧迫感や腹痛、腰痛だけではなく、便秘や排尿困難、頻尿、尿失禁といった症状が出てきます。下垂が重くなると子宮脱という状態になります。

主な原因

子宮下垂は、骨盤底筋群の力が弱くなることによって起きます。骨盤底筋を傷めたり骨盤底筋が緩んでしまう事を繰り返している人はなりやすいのです。
原因としては、肥満や加齢、便秘、長時間の立ち仕事など様々ですが、特に妊娠・出産が大きな要因となります。
中でも三人以上産んだことがある多産の人、 3500グラム以上の赤ちゃんを産んだことがある人などは特にリスクがあるとされています。

主な検査と診断

子宮下垂の検査方法は、とても簡単で、主に問診と内診で行われます。症状や妊娠・出産歴、生活習慣の聞き取りをし、触診や内診によって膣の状態を確認します。
子宮脱の程度を確認するために、腹圧を加えて子宮の下垂の程度を観察します。
その他、状態に合わせて膀胱内に造影剤を入れてのレントゲン検査や、CTや超音波などの画像検査が行われることもあります。

主な治療方法

子宮下垂の治療法は軽度であれば、骨盤底筋体操で骨盤の筋肉を鍛えることで改善が期待できます。肥満気味の人は減量することも重要です。
症状が中等度以上である場合にはぺっサリーを挿入して内臓が脱出しないように支える保存的療法や、手術療法で骨盤底の修復を行う治療が行われます。