急性腎盂腎炎 キュウセイジンウジンエン

初診に適した診療科目

急性腎盂腎炎はどんな病気?

急性腎盂腎炎は、細菌が腎臓の中に入って、炎症が起きている状態です。細菌の侵入経路で、もっとも多いのは尿道の出口から侵入した細菌が尿の通り道を遡り腎臓に達して起こるケースです。
女性に多く発生する傾向があり、背中や腰が痛む、高熱熱がでる、膀胱炎の症状があるなどが主な症状です。症状が急に現れますが、治療が早くできると症状は3日~5日で落ち着きます。
しかし、症状が悪くなれば入院する必要があるため、注意する必要があります。

主な症状

急性腎盂腎炎は、細菌が尿路を通じて腎臓や腎盂に感染・炎症し、急激に悪寒、震え、発熱、背中から腰にかけて激痛が走るのが主な症状です。
あまりの痛さによって吐き気や嘔吐することも珍しくはありません。また、尿が濁っていたり、頻尿、残尿感あったりと膀胱炎のような状態になったり、尿に血が混じったりすることもあります。
病巣がある側の背中を叩くと痛みがあるのも特徴です。

主な原因

尿道から入り込んだ細菌が、膀胱から逆流した尿にによって腎臓へ運ばれてしまい、腎盂などに感染してしまうのが急性腎盂腎炎の原因です。
感染する細菌は、主に大腸菌、緑膿菌、グラム陰性菌の仲間がほとんどを占めています。一般的には、ほとんどが大腸菌の感染によるものとされています。
また、尿路の流れが悪くなる病気を持っている場合、この病気になる可能性が高くなります。

主な検査と診断

急性腎盂腎炎の検査方法としては、尿検査で白血球や細菌の有無を調べます。細菌が確認されたなら種類と量を調べるために、尿の細菌培養検査と、各種抗菌剤の感受性検査をします。
また、血液検査で白血球の増加、赤沈の亢進、CRPの検査をおこないます。尿路に異常や通過障害がないかを調べるために静脈性腎盂造影や膀胱造影、CTスキャンなどの検査もおこないます。

主な治療方法

急性腎盂腎炎の治療は抗生剤の投与が中心です。主として経口抗生物質で速やかに改善しますが、時には入院して抗生物質の点滴を受けなければならない場合もあります。
腎盂腎炎をおこしやすくする原因があれば、それぞれに対応した治療を行います。特に尿の通過障害がある場合には、緊急に通過の改善処置を行います。
急性腎盂腎炎を予防する方法としては、基本的に、局所をきれいにして細菌が尿道から膀胱に入らないように維持することが第一です。