ウェゲナー肉芽腫症

初診に適した診療科目

ウェゲナー肉芽腫症はどんな病気?

ウェゲナー肉芽腫症とは、全身的な血管炎の一つで、血管の炎症により、細胞やその破片によって肉芽腫ができる病気です。最初は風邪のような症状ですが、肺炎や腎炎になったりもします。原因はまだはっきりと分かっていません。発熱や倦怠感の他、気道、肺、腎臓に症状が出ます。治療には、免疫抑制剤や副腎皮質ステロイド剤を用いて、免疫抑制療法を施します。

主な症状

ウェゲナー肉芽腫症になると発熱や関節痛はもちろんのこと、その他にも初めは膿のような鼻汁や鼻づまり、充血、難聴や血の混じった痰などの症状を引き起こしたりもします。肺結節病変を起こすこともありますし、さらには腎臓を悪くすると排尿時に蛋白が混じったり、腎炎になったりもします。腎臓の機能が低下してくると尿毒症に陥ることもあります。

主な原因

ウェゲナー肉芽腫症の原因については、現在ではまだ解明されていません。ですがこの症状の患者の血中には、抗好中球細胞抗体という自己抗体を持っていることがわかっています。この抗体はほかの病気には見られないため、発病に何らかの要因があると考えられています。また風邪などの感染症が、発病するきっかけとなる可能性があると考えられています。

主な検査と診断

ウェゲナー肉芽腫症の検査方法は、体に表れる各種の症状の観察の他、全身のCT検査やMRI検査、さらにガリウムシンチグラフィーなどの検査によって行われます。また、血液検査によって、白血球数の増加などの血液の異常をチェックします。さらに、病変部位の組織を採取して顕微鏡で観察することによって、組織の異常を確認する生体組織診断を行います。

主な治療方法

ウェゲナー肉芽腫症の治療法は飲み薬や点滴による治療を行います。また症状の進行具合や全身の炎症の程度から治療内容は変わってきます。副腎皮質ステロイド薬は炎症を抑えるために使用します。免疫を抑える免疫抑制剤もよく使われます。これらは飲み薬である場合と点滴である場合があります。また多量の副腎皮質ステロイド薬や免疫抑制剤を必要とする場合は入院が必要となることがあります。