乳汁漏出性無月経 ニュウジュウロウシュツセイムゲッケイ

初診に適した診療科目

乳汁漏出性無月経はどんな病気?

乳汁漏出性無月経とは、授乳期以外に乳汁の漏出があり、さらに無月経をともなうもののことを指します。血中プロラクチン値の上昇が主な原因として挙げられており、乳汁漏出性無月経の90%が高プロラクチン症とされています。乳汁漏出性無月経や高プロラクチン症は様々な要因で発生するため、問診・身体所見、内分泌検査、負荷試験、画像診断などの系統的診断が必要となります。

主な症状

乳汁漏出性無月経の原因は下垂体にプロラクチン産生下垂体腺腫があります時に生じます。症状は無月経、乳汁分泌、頭痛、視野障害です。乳汁漏出性無月経と診断されますと婦人科だけでなく脳神経外科で診察します。乳汁漏出性無月経の治療はドパミンD2受容体を刺激し、乳汁分泌を抑制します薬剤を使用します。乳汁分泌抑制剤を週1回服用しますと月経が再開します。

主な原因

乳汁漏出性無月経の原因は、生理的因子と病的因子に分けられます。生理的因子は、運動、睡眠不足、精神的ストレス、妊娠、授乳が過度にかつ長期間にわたって行われるなどがあります。病的因子はプロラクチノーマが最も多く、視床下部機能障害、原発性甲状腺機能低下症などがあります。また、ある種の抗精神薬や胃薬、ピルなどの経口避妊薬の服用も乳汁漏出性無月経の原因となります。

主な検査と診断

乳汁漏出性無月経の診断のための検査方法は血中プロラクチン値の測定がまず第一です。あわせて分娩歴や服用している薬の確認もします。血中のプロラクチン濃度が高値を示す場合は、下垂体病変によるプロラクチン産生腫瘍が疑われますので下垂体の検査をします。下垂体の検査方法はMRIです。血中のプロラクチン濃度がさほど高くなく、軽度から中程度レベルのケースではその他の原因についての検査が行われます。

主な治療方法

乳汁漏出性無月経の治療法は原因によって異なります。薬剤の服用が原因の場合は、服用を中止します。病気が原因である場合はその病気の治療をすることで、乳汁漏出性無月経の治療とします。甲状腺機能低下が原因であれば、甲状腺ホルモンの投与を行います。睡眠不足やストレスなどの生理的原因の場合には、規則正しい生活によって症状の改善を目指します。