骨盤内癒着 コツバンナイユチャク

初診に適した診療科目

骨盤内癒着はどんな病気?

骨盤内癒着とは手術などによって骨盤内の傷ついた組織が治癒する際にその隣あう臓器とくっついたまま組織の再生が行われた状態です。癒着により卵管が狭窄してしまった場合には卵管の動きが悪くなり不妊の原因となります。また一度癒着してしまった臓器は剥がすことは困難な為、癒着をできる限りしないように、手術後に出来るだけ早く床から離れ軽く動くことで腸との癒着を防止します。

主な症状

女性は骨盤内癒着が起きると、骨盤内にある卵管が癒着により機能を失ってしまうので、不妊の症状が出ることがあります。また、子宮内膜が癒着していると生理痛が酷くなり、重症の時は生理時だけではなく慢性的な腹痛を引き起こします。排便時や性交時に痛みを感じることも多く、便秘になりやすくなり、精神的なストレスから様々な身体症状を訴えます。

主な原因

骨盤内癒着とは不妊症の原因の一つとして挙げられます。子宮内膜症や骨盤内部に炎症が起こったり、手術などが原因で骨盤の中に癒着が起こることを指します。このために不妊治療や手術を受ける患者さんが多くいますが、手術後の一年以内の再発率が40%、5年以内の再発率が60%と非常に高く、不妊症の中でも、最も大変な不妊症の一つだと言えます。

主な検査と診断

骨盤内癒着の検査方法は、腹部に約5mmの内視鏡と鉗子を挿入し、その内部を観察する方法が一般的です。卵管障害もしくは、卵管周辺の癒着の有無を、腹膣鏡検査検査します。癒着もしくは、内膜症病変を確認した場合、これを取り除くことで、妊娠の確率を高めることが出来ます。子宮卵管造影検査では判別が難しい場合もあるので、色の付いた液体を子宮の入り口から注入し、卵管が通っているかどうかを確実に診断します。

主な治療方法

骨盤内癒着の主な治療法としては、薬物療法と手術が一般的です。この癒着の防止には、薬により腸と腹膜との癒着を避ける事が必要で、炎症している細胞の活性化を遅らせ、この部位の癒着を回避する方法があります。又、手術による癒着の治療方法は、腹部に小さな穴を開け、専門的な医療機器を使って癒着している部分を切り離す方法があります。これらの手術は専門的な設備が必要になる手術となります。