幼児難聴

幼児難聴はどんな病気?

幼児難聴には、滲出性中耳炎が原因によるものと先天性の難聴があります。滲出性中耳炎は、急性化膿性中耳炎が治り切っていなかったり、何度も繰り返す事により起こります。滲出性中耳炎は、耳鼻科に定期的に通院する事でほぼ完治します。先天性の難聴は、重度な場合が多く両耳が難聴だと言葉の発達にも影響します。最近では、早期発見する為に『新生児のスクーリング』が実施されています。

主な症状

高度な幼児難聴はそれほど多くないのですが、たとえ軽度であっても、ことばの発達に大きく関わるため、早めの治療と訓練が必要になります。症状は、音の聞こえずらさによるもので、軽度なものは言葉の発達のおくれによって発見されることが多いです。また、片耳のみの場合、発見はさらに遅れ、小学校入学時の健康診断で疑われることが多いです。幼児難聴は、原因不明のものも少なくありません。

主な原因

幼児難聴の原因としては、親からの遺伝や妊娠中の母体の感染(麻疹、風疹など)、出産時に異常があった場合(未熟児、難産、仮死分娩など)が挙げられます。しかし、その患者の半数以上が原因不明です。その他の原因としては、乳幼児期に高熱の出る疾患(急性熱性疾患)にかかると難聴になることがあります。特に髄膜炎では頻度が高くなります。

主な検査と診断

幼児難聴の可能性がある場合、主に聴性脳幹反応(ABR)を行い難聴かどうか検査します。その他、外耳や内耳、鼓膜の状態を調べたり、遊びを取り入れた条件せんさく反応テストや遊戯聴力検査などを行って難聴の程度を測定する検査方法をとります。まれにCT検査を行うこともあります。そして難聴と判断された場合には、耳の検査以外に、精神や神経の検査を行います。

主な治療方法

幼児難聴の治療法として、音を伝える中耳や鼓膜などに音の聞こえに関する難聴がある場合は、基本的には手術による治療を優先します。手術が行われるまでの間は、補聴器を耳につけて、聞くことに関する訓練を行います。音が全く聞こえない場合は、人工としての内耳をつける手術を行います。3歳までに耳にある骨が発達するので、3歳までを目途に手術を行います。

幼児難聴の初診に適した診療科目