放射線性食道炎 ホウシャセンセイショクドウエン

初診に適した診療科目

放射線性食道炎はどんな病気?

放射線性食道炎は、食道がんなどの放射線治療の副作用が原因の症例です。この病気は放射線治療開始から2-3週間経過したころに発症することが多いです。抗がん剤を併用していると発症率が上昇します。放射線治療に用いる放射線量を低めの値に保持することで、発症のリスクを低減することができます。発症すると食事を行うときの不快感が増すので、固形物を減らすなどの工夫をします。

主な症状

放射線性食道炎はがんの放射線治療で食道が通る胸のあたりに放射線を当てた場合に起こります。症状はのどから食道にかけて繊毛が焼けて乾燥を感じるようになり、さらに柑橘類や刺激のあるものを食べると痒みや痛みが出ます。その後徐々に食道内がむくみ、食べ物が通りづらくなるだけでなく、服用する錠剤なども飲みこみづらく詰まらせてしまうこともあります。

主な原因

放射線性食道炎は、胸腔内や頸部、食道にできた悪性疾患の治療の際に、放射線の照射が原因となって起こるものです。放射線照射の治療中に起こることはあまりありませんが、そのほとんどは放射線照射治療から二、三週間ほど後、または二ヶ月以上ほど後になって、かかってしまいます。放射線性食道炎は、その他の食道炎とは少し違ったことが原因となります。

主な検査と診断

放射線性食道炎の基本となる検査方法としては、内視鏡検査が最も重要になります。この疾患は食道の裂孔を伴うヘルニアを併発していることが多く、粘膜の傷害が認められることもあります。そして、重症な症例では、潰瘍面からの出血も認められる為、内視鏡が重要な要素となるのです。更に、この疾患は機能検査として、24時間体制でのモニタリングによる検査が行われています。

主な治療方法

放射線性食道炎の治療法は、普段の食事では固形物を少なくして流動食を増やすといった工夫をします。これによって食道炎の症状を緩和することができます。また、アルギン酸ナトリウムにステロイドを混合する治療法もあります。また最近では漢方薬が副作用がないので注目されており、白芍が放射線性食道炎の症状の痛みを軽減する効果があります。