中皮腫

初診に適した診療科目

中皮腫はどんな病気?

胸部の肺または心臓、腹部臓器などは、胸膜や心膜、腹膜などという膜に包まれています。中皮腫とは、これらの膜の表面を覆っている中皮から発生した腫瘍のことをいいます。症状としては、息切れと胸の痛みが最も多く、ついで咳や発熱などがあげられます。一般的な治療としては外科療法、放射線療法、抗がん剤治療等の化学療法および対症療法があげられます。

主な症状

中皮腫の症状には発症する部位により違いがあります。まず、胸膜においては、胸痛、咳、大量に胸腔内に液体がたまる胸水による呼吸困難、胸部圧迫感などが見られます。また、原因不明の発熱や体重減少なども併発する場合があります。。腹膜に見られるものとしては、腹腔内に液体がたまる腹水による腹部の張りというものが代表的ですが、現時点で、これらは全てこの病気の特徴的ものであると断定するには至っていません。

主な原因

中皮腫の原因とは何か。これは、現時点ではいまだはっきりしていません。というのは、これは胸膜と呼ばれる場所にある中皮細胞と呼ばれる細胞から生まれる良性腫瘍なのですが、こちらは悪性腫瘍のものと比べると疾患の因果関係が不明であると言われているのです。現在の医療技術では、ただ、胸部へのX線検査でたまたま見つかるといった程度の段階にしかありません。

主な検査と診断

中皮腫の検査方法は、まず、問診や触診です。腹や胸にしこりがないかを触って調べます。また、胸部のX線検査で、がんの影が無いかを調べます。胸部のCTでも見つけられます。まだ研究段階ですが、血液検査でがんがある場合反応する、腫瘍マーカーも用います。細胞診といって、胸水、腹水を採取しがん細胞があるかを調べるものもあります。また、胸膜、腹膜の組織を採取するというのもあります。

主な治療方法

中皮腫の治療法はいくつかの方法があります。主に外科手術が多く、腫瘍部を外科的に切除すれば完治します。化学療法での治療もあり、 こちらは何かしらの理由で手術が出来ない場合や、症状を緩和する目的で、化学治療を行います。他には放射線治療や胸水の治療もあり、放射線治療は外科手術を行ったあとに術後の再発を予防する目的で放射線治療を行うこともあります。