ブラックファン・ダイヤモンド貧血

初診に適した診療科目

ブラックファン・ダイヤモンド貧血はどんな病気?

ブラックファン・ダイヤモンド貧血とは、小児先天性慢性型赤芽球癆とも言われ先天的な骨髄障害により赤血球だけが生産されなず心身に奇形をもたらす難病です。発症は100万人に2~3人と言われ、その殆どが乳幼児期に発症しています。治療は症状により異なりますが、定期的な輸血・投薬の他、骨髄移植をする事でその約90%が成功しています。

主な症状

ブラックファン・ダイヤモンド貧血は、赤血球が極端に生産されないことにより体内への酸素の供給が行われなくなるために、動悸、息切れ、めまい、ふらつきなどの貧血症状が強く現れます。肝脾腫、母指の奇形、斜視、低身長などの症状も現れることがあります。胸線腫を合併する場合では、重症筋無力症を合併することもあります。この場合、脱力や眼瞼下垂などの症状も現れます。

主な原因

ブラックファン・ダイヤモンド貧血の原因は、発症例の4分の1は遺伝性の問題で、先天的なものです。また、乳幼児が伝染性紅斑に感染したことにより、その時に体内に侵入したヒトパルボウイルスが原因となってブラックファン・ダイヤモンド貧血を発症することもあります。その他には、抗生物質や、てんかんの薬などを服用したことが原因となります。

主な検査と診断

ブラックファン・ダイヤモンド貧血は、先天的なリボソームの機能不全により、赤血球系統の分化障害が起きる病態であり、検査方法として末梢血の血液検査や骨髄検査、および遺伝子診断などがあがります。末梢血検査では、赤血球や網状赤血球の減少がみられ、骨髄検査では赤血球系細胞の減少、遺伝子診断では50%程度の患者に特徴的な遺伝子変異がみとめられます。

主な治療方法

ブラックファン・ダイヤモンド貧血の治療法としては副腎皮質ステロイドが第一選択になり、約80%の症例で治療に対し反応がみとめられます。ステロイド不応性の場合は、減少した赤血球を補充するするために赤血球濃厚液を輸血します。その中で、何度も輸血を繰り返す必要が生じる輸血依存例に対しては、造血幹細胞移植が適応となる場合もあります。