糸状虫症

初診に適した診療科目

糸状虫症はどんな病気?

糸状虫症とは、フィラリア症の一種であり、バンクロフロト糸状虫による病気を指します。輸入感染症であり、アフリカ・インド・東南アジアなどに一年以上滞在していた場合、感染の可能性が高くなります。主な症状は、下半身のリンパ腺の炎症と突発的な発熱で、1週間前後継続します。また自然完治はなく、定期的な発作として慢性化し、そのたびに皮膚が腫れぼったく硬化していきます。

主な症状

糸状虫症というと、主にバンクロフト糸状虫によるもののことをさします。バンクロフト糸状虫に感染すると、急性期にはリンパ管炎を伴う発熱発作が見られます。長期間感染状態が続くと慢性期に進展し、この時期には成虫のリンパ閉塞による症状が見られます。具体的には、皮膚が肥厚することによる象皮症、陰嚢が肥大する陰嚢水腫などが起こります。

主な原因

糸状虫症のうちバンクロフト糸状虫によるものは、バンクロフト糸状虫に感染した蚊に刺されることで幼虫が体内に侵入することが原因となって起こります。バンクロフト糸状虫を媒介する蚊としては、ネッタイイエカやトウゴウヤブカなどがあります。幼虫は体内で成虫となり、血中にミクロフィラリアを産み、これが再び蚊による吸血で蚊の体内に取り込まれ、新たな感染をうみます。

主な検査と診断

糸状虫症の検査方法は、胸部X線撮影や抗体検査によって実施していきます。胸部X線による検査を行った場合、糸状虫に寄生されていれば胸部に丸い影が見つかります。また、抗体検査によって感染のある程度の判断材料になります。しかし場合によっては、たとえ病原虫に感染していたとしても抗体の反応が出ないということもあるため、注意が必要です。

主な治療方法

糸状虫症はフィラリア症とも呼ばれており、バンクロフト糸状虫と呼ばれている虫が、リンパ節やリンパ管の中に寄生することによって発症するため、この病気の治療法は、バンクロフト糸状虫を、スパトニンなどの駆虫薬を服用することによって駆虫します。象皮病などのように慢性化している場合には、駆虫薬は効果がありませんので、外科的手術によって駆虫します。