歯肉腫 シニクシュ

初診に適した診療科目

歯肉腫はどんな病気?

歯肉腫(別名:エプーリス)とは歯肉や歯根から発生する腫瘤のことです。腫瘍ではありません。炎症性のもの、腫瘍性のもの、その他のものに分類することができます。尚、エプーリスとは診断名であり、口腔ガンとの鑑別が重要になります。歯垢や歯石などによる慢性刺激が原因で、腫瘤が大きくなると、対合歯や食べ物と接触し、出血を繰り返します。

主な症状

歯肉腫とは、歯茎などに発生する腫瘤の事を指します。この腫瘤は摘出後に検査を行うと炎症性・腫瘍性またはその他の3種類に分けることができます。表面はピンク色で滑らかですが、感触は歯茎のように弾力のあるものから骨のような硬さのものまで様々です。大きくなってくると歯に当たるなどして出血を繰り返し、それが原因で腫瘍が出来るといった症状が見られます。

主な原因

歯肉腫(エプーリス)の原因はいろいろあります。合わないブリッジや入れ歯などによる機械的な刺激と、虫歯や歯石などからの慢性的な炎症による刺激、ウイルスや細菌の感染、歯肉炎、薬の副作用、栄養不良、ビタミンC欠乏症や女性ホルモン(卵胞ホルモン、黄体ホルモンなど)の内分泌異常が考えられています。腫瘍や生まれつきのものもあります。

主な検査と診断

歯肉腫の検査方法としては、歯肉の組織を採取して生検を行い、病理組織について検査を行います。検査を行うと、炎症性のものか腫瘍性のものか、その他のものかが判明しますので、この検査結果に基づいて治療方針を決定します。検査の結果、腫瘍性のものであると判明した場合でも、この腫瘍は良性腫瘍であり、ガンなどの悪性腫瘍ではありません。

主な治療方法

治療法ですが、妊娠性エプーリスの場合は、出産後に小さくなるか消えていくため経過観察が必要ですが、それ以外の歯肉腫の場合は、歯科用レーザーメスなどを用いて切除します。 具体的には、歯肉や歯槽骨の一部を、骨膜とともにすべて切除します。切除した腫瘍は詳しく病理検査をする必要があります。また、原因が歯にある場合は、抜歯をすることもあります。