唾液腺腫瘍 ダエキセンシュヨウ

初診に適した診療科目

唾液腺腫瘍はどんな病気?

唾液腺腫瘍は全ての唾液腺に発生する腫瘍で、特に耳下腺に最も多く表れます。
腫瘍が表れた部位により、耳下腺良性腫瘍、耳下腺癌、顎下腺悪性リンパ腫と呼ばれ方が変わります。
唾液腺を構成する細胞が腫瘍化するのが原因で、良性の場合は外科的切除か経過観察で、悪性の場合は完全切除や頸部リンパ節郭清に加え、補助的な意味合いで化学療法・放射線治療もします。

主な症状

唾液腺腫瘍の症状は、通常、耳の下やあごの下にしこりができ、良性に場合に非常にゆっくりと大きくなっていきます。
悪性の場合にはしこりが大きくなるスピードが速く、以前からあった良性の腫瘍が、悪性化して急に大きくなることもあります。痛みや顔面神経の麻痺を伴う場合は、がんの可能性が高いです。くびのリンパ節に転移が起こることもあります。
もしこのような症状がある場合には、耳鼻咽喉科を受診しましょう。

主な原因

唾液腺腫瘍とは大唾液腺、顎下腺、舌下腺や小唾液腺にできる腫瘍のことです。9割は大唾液腺にできます。原因は解明されておりません。

主な検査と診断

唾液腺腫瘍の検査方法は、唾液腺の腫れなどがある場合には、触診や超音波検査、CT検査、MRI検査などの検査を行い、腫瘍かどうかを調べます。
また治療にあたり良性か悪性かを見極めるのも大事で、細胞診を行って診断していきます。

主な治療方法

唾液腺腫瘍の治療法は、良性腫瘍の場合は外科手術による切除もしくは経過観察を行います。
悪性腫瘍の場合は外科手術による完全切除や拡大切除、頸部リンパ節郭清に加えて、手術後に化学療法や放射線治療などを行う場合もあります。
顔面神経に癌が入り込んでいる場合には神経も切除して神経移植を行う場合もあります。
リンパ節転移が認められる場合には、頸部のリンパ組織を取り除く頸部郭清術を行います。