特発性てんかん

初診に適した診療科目

特発性てんかんはどんな病気?

てんかんとは、大脳のニューロンと呼ばれる神経細胞の過剰な興奮が原因となり反復性の発作を生じる疾患のことです。その発作型は多岐にわたり、大きく部分発作と全般発作に別れ、前者は大脳の病変が生じた部位により運動発作や自律神経発作などが生じます。一方、全般発作は体全体に発作が生じ意識消失を伴います。特発性てんかんとは、これらてんかんの中でその原因が不明であるものを指します。

主な症状

特発性てんかんによる発作の症状は主にふたつに分類されます。まずは、脳全体が電気のうずに巻き込まれ、発作の始まりから意識がなくなる全般発作です。体の硬直、ビクビクとした痙攣、手を振り上げるなど様々な動作とともに倒れこむなどといった状態になります。次に部分的に発作がおきる部分発作です。全身発作より状態が軽く、意識が保たれる場合もあります。

主な原因

特発性てんかんはCTスキャンやMRIを用いて脳の画像診断を行っても異常が認められないその発症原因が解明されていないてんかんです。現段階ではその発症に当たって患者さんの家族的要因である遺伝が関係しているものと考えられていますが、てんかん自体は遺伝するような特徴を持たないものであるため、今後の研究の積み重ねによる解明が求められている疾患です。

主な検査と診断

特発性てんかんを確定するための検査方法について説明します。特発性であるか調べるために脳のCT検査や脳波を検査します。そして、脳のMRI検査をします。それでも特定出来なければ、MEGと呼ばれる脳磁図を調べます。それにPETやSPECTといった検査も有効です。画像診断法のひとつであるシンチグラフィーやNIRS脳計測装置も行われます。

主な治療方法

特発性てんかんの治療法は、薬物を使用します。十分な医学的証拠のある、バルプロ酸ナトリウムが第一選択薬になります。欠伸発作はこれのみで十分治療できます。またこの発作型にのみエトスクシミドがきわめて特異的に有効で、発作の再発はほとんど見られないです。それ以外の全般発作で、発作が完全に抑えられない場合はラモトリジン、フェニトインかカルバマセビンの薬品を選択します。