急性脳症

初診に適した診療科目

急性脳症はどんな病気?

急性脳症とは、様々な原因で脳がむくみ、突然けいれんや意識障害を引き落とす病気です。主に乳幼児にみられる病気で、原因は細菌やウイルスの感染、低酸素症、脳の血流障害など様々です。原因不明の場合もあります。血液や髄液、脳波の検査と、画像診断(CTやMRI)で診断します。診断後は、けいれんを抑える薬(抗けいれん薬)など保存的治療を行います。神経に後遺症が残る場合があります。

主な症状

急性脳症の症状は、通常健康状態に問題がない全く元気な子供が、軽い風邪と疑われるような状態となり、その後みるみるうちに高熱を出したりします。また意識がはっきりとせず、ぼんやりとしていたり、反対に錯乱状態を示し、痙攣発作を起こしたりします。その痙攣も30分以上続くような、痙攣重積状態となります。また、呼吸困難を伴う場合も多くみられます。

主な原因

急性脳症の原因は様々ですが、低酸素症、低血糖症、血流障害などの脳のエネルギー不足や、先天代謝異常症、肝不全、腎不全、膵炎、糖尿病などの代謝物質増加や、電解質異常などの神経伝達抑制が挙げられます。また、らい病症候群やウイルス感染なども要因になりうると考えられています。抗ヒスタミン剤やてんかん、喘息の薬なども、発症に関係すると言われているようです。

主な検査と診断

急性脳症の自宅でできる検査方法とは、アスビリンなどの熱さまし、抗ヒスタミン薬を含むかぜ薬や、気管支を広げるための喘息の薬などの一部によって、次のような症状が起こるかどうかで検査することができます。特に乳幼児でけいれんが5分以上止まらなかった場合、けいれんが止まった後も意識がなく、ずっとぐったりしている場合、いつもと違った意味不明な言動がある場合には危険な場合があります。すぐに病院に行きましょう。

主な治療方法

急性脳症の治療法は、抗けいれん剤の投与や脳症の原因を引き起こしている疾患の治療です。患者の全身管理の元、抗けいれん剤を投与することによって全身のけいれんを抑えます。また、脳症の原因となっている疾患の治療を具体的に実施する必要があります。同時に、濃グリセリンの点滴や輸液制限などによって、脳浮腫の治療も行う必要があります。